台風第21号は本日午前3時頃に超大型で強い勢力を保ったまま、静岡県の御前崎市付近に上陸しました。午後1時過ぎには襟裳岬の南海上に進み、今夜には北海道の南東海上で温帯低気圧に変わる見込みです。今後は北海道でも太平洋側やオホーツク海側を中心に風雨が強まり、また、内陸では湿った雪の降る所がある見込みです。明日24日にかけて暴風や高波に警戒するとともに、大雨・大雪による災害にも注意が必要です。

北海道における警戒・注意点


「北海道への影響」

台風の北上に伴って北海道には今後、台風本体の活発な雨雲がかかり、太平洋側などを中心に広く雨が降る見込みです。南西部では北または東側に開けた沿岸などで大雨となる恐れがあります。大雨が予想される地域では土砂災害や河川の増水、低い土地への浸水や道路の冠水などに注意して下さい。
台風が北海道の南を通過する時には、台風の中心に向かって北から寒気を引きずり込み、地上気温を下げるパターンが多くなります。このため、今回も東部の内陸などでは湿った雪の降る所が多くなって広く積雪状態となるでしょう。また、雪は北よりの風が非常に強い風を伴うため、山地や山麓の北側斜面などを中心に大雪となる恐れがあります。24日12時までの24時間で降る雪の量は、日本海側とオホーツク海側の多い所で40センチ、太平洋側は30センチの見込みです。局地的な大雪による交通障害や電線着雪にもよる停電などにも注意が必要です。


「警戒点と注意点」

警戒すべき点は暴風と波浪です。
太平洋側やオホーツク海側、札幌圏を含む道央圏では24日にかけて東よりから北よりの風に変わって非常に強まります。陸上で予想される最大風速は、太平洋側の陸上で25メートル、最大瞬間風速は35メートルです。住宅の周りにあるものが飛ばされるなどの被害や停電となる可能性があります。また、農作物の被害や農業用ハウスの倒壊など畑作地へ影響の出る恐れがありますので、十分な警戒が必要です。
沿岸では高波が押し寄せ、港湾施設への被害の恐れもあります。予想される波の高さは、太平洋側でうねりを伴い8メートル、日本海側は6メートル、オホーツク海側は5メートルです。
また高潮による浸水の恐れもあります。ピークは越えましたが、10月は潮位の高い時期でもあり、満潮の時間帯と台風の接近が重なる際や、海からの暴風が吹き寄せる港湾や入り江などでも高潮の危険性があります。太平洋側の潮位のピークは夕方となりますので、高潮による浸水にも注意して下さい。
明日24日にかけて警戒・注意が必要ですが、25日には台風は北海道から離れ、天気も次第に回復する見込みです。