浦和レッズがアジアチャンピオンズリーグ準決勝で上海上港を2試合合計2-1で下し、決勝に進出しました。ブラジル代表のオスカルやフッキを並べる上海の豪華な攻撃陣を、浦和がしっかりと受け止めて凌いだのが、勝ち進めた要因だと思います。

堀孝史監督はシーズン途中でミハイロ・ペトロヴィッチ前監督からチームを引き継ぎ、しっかり立て直したと言えるのではないでしょうか。浦和のような独特のスタイルを持ち、しかも選手に戦い方が浸透していたチームに、ほんの少しだけ要素を継ぎ足して軌道修正するのは難しい作業だったはずです。

堀監督が足した要素は、上海との試合でも随所に見ることができました。本来の浦和のスタイルは、ボールを保持して自分たちで主導権を握り、攻め込んで勝つことです。ところが、上海戦では相手のアタック陣の力を認め、リトリートしたりブロックを作って守備からゲームをスタートしていました。これは今の日本代表に通じるものがあると思います。

本来、どういう試合をするか、試合になるのかというのは、相手との力の差によって決まります。相手を無視して、自分たちのプレースタイルだけで戦えるチームは、ブラジル、スペイン、イタリア、ドイツなど限られた数しかありません。そして日本はまだそのレベルには達していないのです。

特にワールドカップでは、対戦する相手がほぼ格上です。だったら今回の浦和のように、しっかりと守備から入るという今の日本代表チームの考え方は、いい結果を出すためには必要でしょう。

もっとも、「ポゼッション」と「カウンター」のどちらがいいかという議論には意味がなくて、どちらのプレーが多くなるのかというのは、相手によって変わってくるはずなのです。そのため、どちらもできなければいけないというのが本当のところです。

ただし、どんなに「ポゼッション」が好きでも、「カウンター」のほうが勝つ確率が増えそうな状況なら、ためらわずに「カウンター」を選ぶべきです。プライドより勝利のほうが重要です。

浦和の戦いぶりには、日本代表の参考になる部分が多数見られます。浦和にぜひ優勝してもらって、日本代表にも勢いをもたらしてほしいと思います。