18日、ソウルの地下鉄を運営するソウル交通公社に現金100万ウォンを添えた手書きの手紙が届き、その理由がネットユーザーの涙を誘っている。写真はソウルの地下鉄駅。

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2017年10月18日、ソウルの地下鉄を運営するソウル交通公社に現金100万ウォン(約10万円)を添えた手書きの手紙が届き、その理由がネットユーザーの涙を誘っている。韓国・聯合ニュースが伝えた。

同公社が明らかにしたところによると、先月28日、冒頭に「ソウル地下鉄の社長様」と書かれた差出人不明の手紙が届いた。手紙には5万ウォン(約5000円)札20枚が同封されていたという。自身について「73歳」と年齢のみを明かした送り主は、「5歳になる前にやけどを負い、左手の指全体に障害を持つようになった。障害診断を受けるため医者に会ったところ、私に同情して障害診断をしてくれた。その時から地下鉄を無料で利用してきた」とつづった。そして「初めは気分が良かったが、時がたつにつれて心苦しくなってきた」とし、「考え抜いた末、謝罪の心を込めてこの手紙を書くことにした。金額は及ばないが、73歳という年齢を考慮して受け取ってもらえたらありがたい」と結んだ。

ソウルの地下鉄は、障害者と65歳以上の高齢者は無料で利用することができる。そのため手紙の主は、5歳ごろから無料で地下鉄に乗ってきたとみられる。公社関係者は「匿名の手紙であるため、この市民がやけどによる障害判定を正当に受けたかどうか確認するすべがない」としながらも、「すでに65歳を超えているため、今は地下鉄無料優待券を使用することができる」と説明、「謝罪の心から送ったこの1通の手紙が、厳しい時代の小さな温かい慰めになることを願う」と話している。

この報道に韓国のネットユーザーからは2000件に迫るコメントが寄せられ、「涙が出てくる」「尊敬する」「『実るほどこうべを垂れる稲穂かな』とはまさにこのこと。人は年を重ねるほど悟っていくものだね」「送り主の暮らしぶりはともかく、良心の呵責(かしゃく)から100万ウォンという金額を支払うのはすごいこと」など感動の声があちこちから飛び交っている。

また「最近は地下鉄が赤字だから申し訳なくてお金を送ったのだろう」と推測するコメントや、「年を食ってるばかりの“大人”が多い韓国で、あなたは真のお年寄りです」「お年寄りにもこんなに差があるんだね」と「年齢」を盾にする高齢者を皮肉る声も。

その他にも「韓国がこういう人ばかりだったら幸せなのに!」「砂漠のオアシスのような記事。韓国社会がこういう記事であふれますように」と切に願うコメントも寄せられた。(翻訳・編集/松村)