笑い声や歌声響く横丁

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北海道内各地には、有名無名を問わず屋台村は数多くあります。札幌「のれん横丁」、函館「大門横丁」、帯広「北の屋台」など。その中で、北海道最古の屋台村が釧路市にあるってご存知ですか?北海道最古の屋台村をぶらり探訪してきました。

老若男女が馴染みの店に集う

釧路赤ちょうちん横丁は、戦後間もない1952(昭和27)年にリヤカー屋台として露店営業をはじめました。釧路市北大通(きたおおどおり)や白金町(しろがねちょう)と移転をし、1968(昭和43)年に現在の釧路市川上町に共同店舗「赤ちょうちん横丁」を開設。リヤカー露店から65年、現在の赤ちょうちん横丁開設から49年を迎える最も歴史ある屋台村です。

多くの店舗はカウンター6席ほど。狭い店内は、知らない人同士の交流も盛んです。「一見さんお断り」ということはなく、温かく出迎えてくれる人情や風情を感じるお店ばかり。

現在では26軒ある店舗の内、24軒が埋まるほどだとか。小料理屋が19軒、寿司屋1軒といった横丁らしいお店もある一方で、イタリアン3軒、バル1軒など、若者が集まる店舗も増えています。

大学生からサラリーマン、OL、主婦まで、客層もバラバラ。釧路の繁華街・末広でお酒を飲んだのち、赤ちょうちん横丁に2軒目以降として流れ込むパターンが多いそうです。最近は楽しそうな横丁がある! と観光客も増えているようです。酒が入り陽気に歩く人、近隣の飲食店から聞こえてくるカラオケの歌声……。多くの店、人が集まる横丁だからこそ聞こえる音が、どこか懐かしさを感じさせてくれます。

各店舗の前には赤ちょうちん横丁の名前の由来にもなっている赤ちょうちんが。赤く灯る赤ちょうちんは営業開始の合図。

店主と客。それぞれが笑い合いながらコミュニケーションを取れる飲食店がここには多く立ち並んでいます。常連はもちろんですが、日々新しい店を探そうと新規客も多いそう。お店は広くないので、お店で初めて出会った人とコミュニケーションをとることもできます。

2軒目、3軒目のお店として来店する人が多いので、空いている時間は開店したての早い時間。おすすめの訪問時間は混んでいる21時以降です。ある程度お店に人が増えてくるので、多くの人と話すことができます。暖簾からお店をのぞいてみて、楽しそうな雰囲気のお店へ訪問するのがおすすめですよ。

北海道最古の屋台村、釧路「赤ちょうちん横丁」は、昭和の横丁の雰囲気の中に、昔ながらの小料理屋や、小洒落た店が混在。行くたびに違った発見ができる赤ちょうちん横丁、釧路観光の締めにいいと思います。

赤ちょうちん横丁 ■住所:釧路市川上町4-1

【北海道ウォーカー編集部】