【SUBARUワークス“STI”試乗】“インプ”&「レヴォーグ」の走りが体幹トレでさらに上質に!

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TRD(トヨタ)、ニスモ(日産)、無限(ホンダ)、そしてSTI(SUBARU)というメーカー直系チューナーが、自慢のニューモデルを披露するワークスチューニンググループ合同試乗会。

SUBARU車をチューンするSTIは、「レヴォーグ 1.6 STIスポーツ アイサイト」と、「インプレッサ スポーツ 2.0i-S アイサイト」に、STIパーツをふんだんに装着して持ち込みました。2016年の同試乗会では、オレンジ色の派手なホイールが目を惹く「XVハイブリッド tSコンセプト」の、ポップ&カジュアルを狙った“らしからぬ”アプローチが話題となったSTIですが、その反動か(!?)、今回は虚飾を廃した、シブ〜いチューンを訴求してきました。そのコンセプトは“体幹トレーニング”なのだとか!

まずは、インプレッサ スポーツ 2.0i-S アイサイトから見ていきましょう。2リッターのボクサーユニットを搭載したインプレッサは、フロントとサイドにSTIのアンダースポイラー、リアのルーフエンドにSTIリアルーフスポイラーを装着し、バッチリとSTI色に染めている…はずが、うーん、いずれも地味なブラック塗装なので、クルマに興味がない人が見たら、ノーマル車との違いが分からないんじゃないでしょうか。

…といっても、SUBARUファンにとっては「むしろそこがいい!」…に違いありません。ブラック塗装が施されたSTI提供のスペシャルホイール(17インチ)が、やはり地味〜に同車のすごみを増しているのも、SUBARU車らしくてグッドです!

こうしたSUBARUフリークのツボを押さえたエクステリアパーツも大事ですが、STIの手になるインプレッサ スポーツの醍醐味は、目につかない部分にこそあるのです。

ボンネットを開ければ、SUBARU好きにはすっかりお馴染みのSTIフレキシブルタワーバーがエンジンルームを横切り、ボディの下面には、STIフレキシブルドロースティフナーが装着されます。

フレキシブルタワーバーは、いうなれば、中央部にピロボールを配したタワーバー。横方向の動き(ボディのゆがみ)はガッシリ抑えますが、左右で異なる上下動はある程度許容し、乗り心地の悪化を防ぐ。そんな柔軟性あるボディ補強パーツです。

フレキシブルドロースティフナーは、コイルバネを内蔵したパーツ。あらかじめボディのフレームと、サスペンションを取り付ける部分(メンバー)とを引っ張り続ける、つまりテンションをかけることで、ドライバーの操作に、クルマがよりクイックに反応できるよう準備します。フレキシブルタワーバーと併せ、素早く、素直にレスポンスする体勢を整え、思いどおりのハンドリングを実現するのです。

試乗車は、さらにSTIラテラルリンクセットを装着。これは、リアサスペンションアームの取り付け部を、ゴムのブッシュから“ピロボール”に変更し、アームの動きをスムーズにしたもの。サスペンションのピロボール化と聞くと、レーシーなイメージが喚起され、なんだかワクワクしますね! 取り付け部の剛性アップに加え、路面の凹凸への対応を早く、スムーズにすることで、コーナリング時の安定性アップを図っています。

現行のインプレッサは、元々乗り心地のいいクルマですが、STIパーツ装着車のステアリングホイールを握ると、ドライブフィールがさらに一段と上質に!…なった気がします。全体に「シャキッ!」としている上、滑らかにアシが、そしてクルマ全体が動いてくれる。それでいて、ダンパー、スプリングなどのスペックは、ノーマルモデルから変更ないとのこと。なんだか不思議です。

「人もクルマも体幹が大事」とスタッフの方が説明してくれましたが、「なるほど!」の仕上がり。スバルらしい、渋いチューングの真髄を垣間見た気分です。

もう1台の試乗車、レヴォーグ 1.6 STIスポーツ アイサイトは、足まわりを含めてSTIがトータルチューンした、いわばデモカー。スバルファン垂涎の個体です。

すでにレヴォーグを購入し「どのように手を入れていこう…」と手ぐすね引いているオーナー向けに、具体的にパーツを挙げていきましょう。

まずオススメなのが、STIパフォーマンスパッケージ(19万7532円)。前後左右の空力パーツ(STIスタイルパッケージ)をはじめ、フレキシブルタワーバー、フレキシブルロードスティッフナーなども装着されるセットメニュー。体幹トレーニングのファーストステップといったところでしょうか。これに、STIフレキシブルサポートサブフレームリヤ(3万1320円)をプラスすれば、万全でしょう。

見た目の迫力をより重視する場合は、STIルーフエンドスポイラー(3万9960円)、流行の空力パーツを選ぶなら、STIフロントバンパーカナード(2万7000円)、リアビューのルックスを締めたい向きには、STIエキゾーストキット(中間パイプ+マフラー)(19万4400円)が用意されます。

サスペンションの強化には、STIラテラルリンクキット(5万4000円)、STIコイルスプリング F/R(3万8880円)。ストッピングパワーアップには、STIドリルドディスクローター F/R(9万2880円)、STIブレーキパッド F/R(3万8880円)。19インチのアルミホイールにも、もちろんSTI仕様があります(21万6000円/4本)。

そのほか、細かいアイテムも多数用意されているため、STIパーツ・フル装備までの道乗りは長いですが、個々の価格を見ていくと、それほど無茶な金額ではありません。毎月の“愛車貯金”をSTIパーツに割き、コツコツと愛車を仕上げていくといいのではないでしょうか。

もし、パートナーの方から「チューニング、何それ?」とか「クルマの体幹を鍛えるって、ワケ分かんない」などと懸念を表明される恐れがある場合は、試しにSUBARUディーラーへいっしょに行ってみてください。「たった10分でクルマが変わる!? これがクルマを鍛える体幹トレーニング」という、しゃれた小冊子が用意されているはずです。ふたりでじっくり内容を確認し、納得ずくで愛車のチューンを進める。それが、家庭内安全運転の秘訣です…なんちゃって。

(文&写真/ダン・アオキ)