常勝軍団の腕章を巻く昌子が、ここからどうやってチームをまとめて盛り返していくか。その反発力に期待したい。(C)SOCCER DIGEST

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[J1リーグ30節]横浜 3-2 鹿島/10月21日/日産ス
 
 DFとして3失点。しかも試合に負けている。あれやこれやと報道陣の質問に答える気分ではないとしても、その心情は理解できる。
 
 しかし、昌子源はミックスゾーンを素通りするようなことはしない。逃げない。長い囲み取材が終わった後に声をかけても、立ち止まって真摯に応じる姿はいつものことだ。
 
「悪いプレーをすれば、それが伝染してしまう。相手の得意なセットプレーや不用意なミスでやられる。チームとして、悪い方向に伝染してしまったんじゃないかな、と」
 
 それでも、一時は2点のビハインドを追いつく粘りを見せる。「これを“1秒目から”やりたかった」と悔やむが、首位を走るチームの難しさに直面しているのも事実だ。
 
「相手は『鹿島に勝つ!』という、普段とは違う高いテンションで試合に入ってくる。ただそれは今に始まったことではない。今日のマリノスも、この前の鳥栖(0-1で敗戦)もそうだった。それをそのまま受けているようでは勝てない。しっかりと切り替えたい」
 
 今節の横浜戦の黒星で、同日に広島に3-0と完勝した2位・川崎との勝点差は「2」まで縮められた。次節の結果次第では、首位から陥落するかもしれない。
 
 ジリジリと追い詰められている印象は拭えず、歓迎できない状況ではある。チームとしてはもちろん、昌子本人としても、今が踏ん張り時であり、正念場とも言えるのではないだろうか。
 
 だからこそ、ある意味、楽しみな部分でもある。苦境に立たされた時こそ、真価が問われるもの。常勝軍団の腕章を巻く昌子は、ここからどんな反発力を、底力を見せてくれるのか。どうやってチームをまとめて盛り返していくのか。
 
「まだ僕らは首位にいるってことを忘れずにやりたいし、すぐに天皇杯もリーグ戦もある。そこで勝たないと、後がない状況になる。
 
 こういう時こそ、力を発揮するチームが優勝するべきだと思う。(敗戦や失点を)誰かのせいにするのは簡単なこと。例えば、勝った時に俺のおかげっていうのは全然いいけど、負けた時に『お前のせいや』とするのは、一番カッコ悪い。
 
 そういうのがないように。サポーターも、スタッフも、選手も。全員がこの敗戦を受け止めて、次につなげられるようにやっていきたい」
 
 去り際に、小さくつぶやいた「頑張ります」の一言に、強い決意が込められているように感じた。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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