結婚・年齢・女らしさの“呪い”から自由になる、フランス女性の考え方

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 ここ数年で女性に支持された自己啓発本には、やたらと「フランス女性」が登場しました。たとえばベストセラーになった『フランス人は10着しか服を持たない』で、質素ながらも賢くオシャレを楽しむ姿に理想を重ねた人も多いのでは。

『結婚という呪いから逃げられる生き方 フランス女性に学ぶ』という新刊タイトルを見た時、やっぱりフランスなのか…と。同時に、自らに「呪い」をかけて苦しんでいる女性は、日本にはかなり多いかも…と、妙に納得したのです。

 結婚に限らず、恋愛、職業、学歴、家庭環境、等々。

 本書の著者は、皮膚科専門医でフランス式恋愛本も多数執筆している岩本麻奈さん。フランスに20年住み、日本にも拠点を持っている著者だからこそ、発言には説得力がありました。

◆女、結婚、年齢…日本女性をしばる「呪い」

 ページをめくると「『女』という呪い」という項目が目に飛び込んできました。日本は、良い意味でも悪い意味でも「こうあるべき」という暗黙の決めごとが根づいていると思いませんか。本書は、「女らしさ、ではなく、自分らしさ、を取り戻そう」と語りかけます。

 たとえば、「女は●歳ぐらいまでに結婚しなきゃ」と焦っているなら、いったん立ち止まって自問自答してみてください。「本当に彼がほしい? 本当に彼が好き? 本当に結婚したい?」

 恋に落ちるきっかけがあちこちに転がっていそうな、アムールの国フランス。本書によると、フランス女性は「男は匂いを嗅いで見極める」そうですよ。まずは匂い、そして肌の質感、そしてカラダの相性!

 スペック重視で関係を持ってみたらイマイチ、かたや意味もなく惹かれた人と寝てみたらバッチリ…これって本能で嗅ぎとった相手ではないでしょうか。頭で考え過ぎて相手をジャッジすると、相性のいい異性を選びとる本能が鈍くなってしまうと、本書は危惧しているのです。

◆夫・彼氏に浮気の疑いが…フランス女性はどうする?

 さらに感心したのがフランス的な浮気観。

 たとえば日本ではよくある単身赴任という働き方ですが、フランスでは「愛する人との別居や長期不在は致命的」で浮気されても仕方ない。単身赴任はめったにないそうです。

 また、夫・彼氏の浮気を疑った場合でも、日本のように証拠集めに奔走することはないのだとか。なぜなら「浮気の証拠集めや復縁を迫ることによって、自分が自分でなくなってしまう恐怖がある」からだそう。

 失われた愛にすがりつくより、自分自身の誇りを守るのが第一なんですね。著者は「ミー・ファースト」と表現します。フランス女性がどこか颯爽として見えるのは、ミー・ファースト魂が根底にあるからなのでしょう。

 呪いから解放されるには、小さなミー・ファーストから始めるといいかも。たとえば、流行っているから食べているスイーツ、それ「本当にあなたの好きなものですか?」。

 小さな自分流を積み重ねれば、やがて大きな呪いにも勇気を持って挑めるようになるでしょう。誰の意見も借りず、マウンティングもなんのその、自分のシアワセを追求するというのが、本書が掲げるフランス女性の姿かもしれませんね。

◆若さではない、違う土俵で勝負しなさい

「あらゆるカテゴライズから脱すること」。

 本書のメインとなる指南はこれでしょう。

 とかく女性につきものなのが「年齢の呪い」で、「おばさん」「アラフォー」といったカテゴライズに縛られがち。日本はまだまだ若さ至上主義なところがありますよね。

 でも年齢をストップさせるのは到底無理、ならば知性や立ち居振る舞い、個々の魅力を育てていくしかありません。本書は「“若さ”ではない、違う土俵を見つけること。そこで勝負できるかどうかで、本当の女の魅力が決まる」と断言。若さに固執する、それも自分でかけてしまう呪いの一種なのでしょう。

 あれこれ実践したし理屈もわかるけど、日本ではもう無理! という人に、本書が提案するのは「日本がダメなら海を越えなさい」。私も留学経験がありますが、大変だった面もありつつ、後悔したことは一度もありません。

 やけっぱちに日本を見限るのではなく、やるだけやったけれど私には日本は合わない、ワールドワイドに生きたい! と心の底から湧き上がってきたのなら行くべきでしょう。

 あくまで私達は日本女性、自己を全否定することなく、フランス女性のおいしいところを学びたいものです。

<TEXT/森美樹>