ガスコンロ、電子レンジ、トースター、“激ウマ焼き芋”はどれで作る?

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肌寒さを感じる秋の夕暮れどき。「♪い〜しや〜〜きいも〜〜」の声に誘われて思わず外へ出たのに、声はしても車の姿が見つけられないという経験はありませんか。自宅でおいしい焼き芋を作れる便利グッズを使えば、いつでも黄金色に輝くほっくほくの焼き芋を楽しむことができます。今回は、ガスコンロ、電子レンジ、トースターそれぞれの便利グッズを使って焼き芋を作り、どれがおいしくできるか比べてみました。

■「焼き芋調理用便利グッズ」3選

まずは、ガスコンロ、電子レンジ、トースター、というどこの家庭にもある(はず)のそれぞれの調理器で使える、焼き芋調理用の便利グッズを3つセレクトしました。

▲ガス火用「彩里家(いろりや)」(左)、電子レンジ用「魔法の焼きいも鍋・大」(右)、トースター用「石焼きいも黒ホイル」(中央下)

 

▼「ガスコンロ」で使える焼き芋調理グッズ

▲「彩里家(いろりや)」(パール金属)

「彩里家」は、ホーロー製のガス火専用やきいも鍋。鍋を裏返した底には、指先ほどの幅のくぼみがあり両端は幅10〜20mm、深さ2mm程度の穴が18カ所開いています。使い方は簡単で、鍋本体に付属のアミを鍋底に引き、調理したい材料乗せ蓋をして火に掛ければOK。材料によって火加減と時間を調整して、待っているだけで蒸し焼き料理ができるというもの。

▼「電子レンジ」で使える焼き芋調理グッズ

▲「魔法の焼きいも鍋・大」(イシガキ産業)。2本焼タイプですが今回は1本でトライ

サツマイモ風のコロンとした形がかわいい電子レンジ専用の調理器。耐熱陶器の鍋本体に、同梱されているセラミックボールを敷き詰めて使います。このセラミックボールが電子レンジのマイクロ波によって発熱して出す遠赤外線と、鍋本体が温められて発する遠赤外線とのダブル効果で、サツマイモが芯までふっくら焼き上がるという仕組み。

▼トースターで使える焼き芋調理グッズ

▲「石焼きいも黒ホイル」(東洋アルミエコープロダクツ)

黒色に着色されたアルミホイルに石焼き芋のおじさんと女の子のイラストが入った「石焼きいも黒ホイル」は、トースターで焼き芋を作るのに便利なアイテムです。黒い部分は複写用のカーボン紙のようなマットな手触りで(インクは付きません)、必要な長さにカットしてサツマイモをぴったり包んで焼くだけ。一般的な銀色のアルミホイルより熱吸収が良く、短時間で糖度が増えて甘くサツマイモが焼き上がるのだそう。おいしくて簡単なのはもちろん、置き場所に困らないのもポイント。

■実際に焼き芋を作ってみた

…と言いつつ、もう1つ。今回、おいしさの比較にこだわりたかったので、産地がまったく同じサツマイモを手に入れようと画策した末、同じ畑で育ったサツマイモをゲットできました。よっしゃ、ラッキー!

▲ジャジャーン!泥付きサツマイモ

絶妙のタイミングで子どもが幼稚園の畑へ行って掘ってきたサツマイモを「おいしい焼き芋作ってみようよ!」と説得して3本ゲット。このうち2本は茎でつながっていて、同じ環境での生育が保証されています。

▲泥を落としてツヤツヤ輝く、深紅色のサツマイモ

1週間、泥付きのままで乾かして保存していたサツマイモ3本を水洗いし、いよいよ焼き芋づくりスタート!

まずは、「彩里家」で焼き芋を作ってみます。鍋に敷いたアミの上へサツマイモを置き、蓋をして中火で約25分。サツマイモへ均等に熱が伝わるように、途中で蓋を開けてコロンと90度ずつ向きを変えること4回。火を止めて念のため5分蒸して蓋を開けた状態が、こちら。

▲中火で25分。途中、4回向きを変えて火を止めてから5分待ってから開けたところ

よーく見ると、サツマイモの左端に蜜が出ているのが分かりますか? 二つに割ってみると、こんな感じ。外皮の近くは少し焦げ目もついて焼き芋風に仕上がっています。

ややっ! これは……時期尚早の焼き芋だ!

パキっと割れた感じが伝わる写真からもお分かりだと思いますが、ほっくほく感は今一つ。外皮に近い部分には火が通っていて、焼き芋の甘みを感じることができました。サツマイモが大きかったからでしょうか、外箱に書いてあった時間では少し足りなかったようです。また、ほかの調理グッズで作った焼き芋と比べて、水分が蒸発しているのでパサつきを感じました。ねっとりした食感が特徴の安納芋を使えばちょうど良い仕上がりになる予感です。

続いて、「魔法の焼きいも鍋・大」を使って電子レンジで作ります。セラミックボールを敷き詰めた鍋にサツマイモを入れて蓋をし、電子レンジへイン。

▲電子レンジへイン

500Wで5分加熱したら、一旦、電子レンジから鍋を出して蓋を開け、サツマイモを裏返しにしてさらに5分温めます。加熱が終わっても電子レンジから出さず、そのまま15分蒸らして出来上がり。

付属のレシピを見て作ったのですが、電子レンジの種類によって加熱状況が異なるためか熱の通り具合にムラができてしまいました。また、蓋を開けたときに陶器独特のにおいがちょっと気になる人もいるかもしれません。よーく見ると焼き芋の中心部にはきちんと熱が届いており、濃い黄色になっているのが分かります。外皮に焦げ目はつかないので、一見するとふかし芋のよう。

一口食べてみると、ほくほく感がもう少し欲しいところ。付属レシピ通りの時間で作りましたが、我が家の電子レンジは回転テーブルではないので、熱の伝わり方にムラができるようです。そして、気になるのは土の焼けたような陶器の香り。1度水洗いしたとはいえ、初めての使用では独特のにおいが残ってしまいました。逆に言えば、「魔法の焼きいも鍋」は電子レンジとチューニングしながら何度も使っていくことで大活躍するポテンシャルを感じます。3アイテムのなかでは保温性がダントツだったことも付け加えておきます。

肝心の焼き芋の甘みはグイグイ主張するというより控えめ。好き嫌いが分かれるところですが、私はこの甘さ控えめタイプ、好きです。だって、甘すぎないから胸やけしないでたくさん食べられそうだし!

ラストは、「石焼きいも黒ホイル」。サツマイモの大きさに合わせて黒ホイルをカットし、ぴったりと巻きつけるように包んだらトースターへ。黒ホイルのパッケージに焼き芋は約17分と書いてあったのですが、我が家のトースターは最大15分までのタイマーなので、まずは15分でセット。

▲230度で15分セット。5分経過したところ

その後、3分追加で加熱してトータル18分焼いた状態がこちら。焦げ目はつかず、熱は均等に入っているように見えます。3アイテムの中で1番おいしそうな仕上がりです。

ほかの2アイテムよりも“焼き芋らしい”仕上がりで、何と言っても甘さを一番強く感じました。外上の焼き芋の外皮をご覧ください。皮がイモ自体からうすーく剥がれているのが分かりますか? 箱に書いてあった加熱時間に+αしたら、石焼き芋のほっくほく感、じわーっと口に広がる甘味に最も近づくのでは、と期待できます。普通においしい、コレ。

我が家の子どもたち(小学生2人+園児1人)にも試食してもらいましたが満場一致で、今回、1番美味しかったのは、「石焼きいも黒ホイル」で作った焼き芋でした!

蛇足ながら、レシピ通りに作った焼き芋を食べ比べたあと、同じ調理器を使ってそれぞれがほっくほくになるまで再加熱して食べてみました。1番おいしかったのは変わらず「石焼きいも黒ホイル」でした。

トースターを使って黒ホイルを巻いた焼き芋が1番おいしく作れましたが、サツマイモの種類、サイズ、家電のメーカーによって焼き加減や出来具合が変わるので、何度も作ってみるとまた違う結果になるかもしれません。ちなみに石焼き芋の甘さは、加熱することで酵素の「βアミラーゼ」が働き、サツマイモのデンプンが麦芽糖へ変わるためなんだそう。サツマイモの中を70度前後でキープして長時間加熱すると石焼き芋の甘さが再現できるということなので、いろんなサツマイモで試してみることにします。

家で手軽に作れる秋の風物詩・焼き芋、今シーズン1番の焼き芋を目指して、皆さんもお試しあれ!

 

(取材・文/郄橋尚美)

■たかはしなおみ/ライター
大手通信キャリア系列の出版社とニュースサイトで勤務後、夫のUターン転職で岐阜へ。2014年からフリーライター。主に食育、家事、育児、マネー、不動産の記事を執筆。3児の母で精神年齢は幼児並みの四十路。