モデルとして第一線で活躍すると同時に、NPO団体「ランド・オブ・ドリーム」の代表を務めるマリーさん。団体を立ち上げたきっかけや、幼少期の辛い経験までを語っていただいた前編に続いて、今回は具体的な取り組みや目標についてお話を伺いました。

私は「ランド・オブ・ドリーム」において訪問事業の企画、学習支援事業、直接施設の運営費となる寄付仲介事業等、団体の運営に関わるすべてに携わっていますが、メインは週末に東京都や神奈川県内の児童養護施設に訪れて行う2〜3時間ほどのレクリエーションです。これこそが団体の柱となっている「DREAM PROJECT」事業で、毎回テーマを決めて、そのテーマに適任な友人の協力の下で子ども達に職業体験をしてもらっています。これまでダンサー、へアイメイク、カメラマン、DJ、シェフ、ベーカーなど、業界の第一線で活躍するプロフェッショナル達に講師をお願いしてきました。子ども達の希望も聞きながら、施設を出所した子にもフェアにチャンスがあるような職業を紹介できるように考えて、毎回プログラムを組んでいます。

これは講演会でもお話ししているのですが、中でも一番感動したエピソードがあります。その日は都内にある某児童養護施設で友人のダンサーに協力してもらい、「ダンサーになる回」を行った日でした。普段、施設の中で暮らしている子ども達は外界との接触がまったくないため、一緒に遊んでくれる大人が来てくれると大喜び。毎回「DREAM PROJECT」にも積極的に参加してくれる子がほとんどです。でも、中には部屋の隅で静かにずっと様子を伺うような子もいます。その日も部屋の隅で座って動かない、小学校低学年の男の子がいました。「一緒に踊ろう!」って声を掛けても無反応。だけど1時間ほど、こちらからずっと「踊ろう!楽しいよ!」と声を掛け続けていたことに反応してくれて、急に元気に踊りだしたんです! おっ、と思っていたら、彼は誰よりもパワフルに踊り出して、終了時間がきても「まだ!」といって踊り続けていました。帰り際、その子は私のところにやって来て「僕、ダンサーになる! 絶対!」と言ってくれたんです。ああ、またひとり、夢が見つかって良かったなと思いながらその日は帰宅。それから2ヵ月後、あの男の子が暮らす施設から1本の電話がありました。職員の方からで「あの活動の後、あの子が学校でダンスクラブに入って、さらに先日ダンスのコンクールで優勝したんです。あんなに大人しい子だったのに…! 彼からマリーさんに報告して欲しいとのことだったのでお電話しました」って。それを聞いて私はもちろん号泣。この活動を始めてからたくさんの子どもに会うようになりましたが、どの子も本当に個性豊かで、ひとりひとり興味を持つことがやっぱり違う。でも、活動の後はみんな笑顔になってくれるから、とてもやりがいを感じるんです。

団体の目下の目標は、全国の児童養護施設を訪問すること! 現在おおよそ3万7000人の子ども達が施設に暮らしているといわれていて、全国におよそ740カ所の施設があります。まだ関東の施設にしか訪れていないので、今後は他県のボランティアや行政と協力しながら、訪問できる施設をさらに増やしていきたいと考えています。

ひとりでも多くの子どもが大人からの愛情を感じて、安心して眠れる日を「ランド・オブ・ドリーム」が作ってあげられるように。今日よりも明日、日進月歩で活動の場を広げていきたいと思っています!