教室のイメージ。(写真: 発表資料より)

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 ソフトバンクコマース&サービスと埼玉県戸田市教育委員会は20日、英語教育における連携を発表。同市の公立小学校、中学校において英会話学習用のAIロボット「ミュージオ」を活用した外国語の授業を開始すると決めた。

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 ミュージオはアメリカの会社AKAが開発した幅17.4cm、高さ21.8cmのロボットで、ディープラーニングを基礎とした人工知能エンジンを搭載。会話を通じた英会話向上を促す。教材を使用した発音やヒアリングに加え、AIを用いた自由な会話も可能。

 言葉の意味を解し、いくつもの感情を表現しながら会話してくれるうえ、表情のバリエーションも豊富だ。同じ質問だとしても返す答えは様々で、プログラミングされていない会話もしてくれる。しかも会話を通じ性格を形成するので、話せば話すほど話者と近しい存在になる。

 たくさん話してスコアをアップさせるEnglishスコア機能や、聞き取れない会話があっても安心な会話内容の表示機能も備えている。多忙で英会話教室に通えない大人や楽しみながら英会話の勉強をしたい子どもなどに向けて販売されており、都内の学校への導入実績もある。

 戸田市は体育の授業にタブレットでのモーション分析を活用するなど、新しい技術の導入に積極的な自治体だ。今回は公立高として初めてのミュージオ導入となり、日常的に英語に触れる、また普及が進むAI技術と触れ合う機会を子どもたちに与える。ソフトバンクコマース&サービスはその導入サポートとテクニカルサポートを行う。

 具体的には、まず戸田第二小学校に2017年10月から導入し、週2回の外国語活動のモジュール授業でミュージオを使用。対象となるのは5年生だ。予め設定された文章をミュージオが話し、それに児童が続いて発声、そしてその発音や抑揚などをチェックしてもらう。さらに11月以降、ミュージオによる外国語授業を市内の他の中学校でも実施する予定。