女性誌『Suits WOMAN』で注目を集めた「貧困女子」。これは普通の毎日を送っていたはずが、気がつけば“貧困”と言われる状態になってしまった女性たちのエピソードです。

今回、お話を伺ったのは、都内の会社で正社員として働く、松岡こずえさん(仮名・40歳)。彼女の年収は600万円ですが、住宅ローンを含めると借金が3000万円以上あるといいます。

「2年前に父親が死んだときに、遺産が2000万円入ったので、そこに自己資金の600万円を足し、世田谷区にある築35年の1Kのマンションを買ったんですよ。賃貸として貸し出せば、現金を持っているよりもいいかな……と。でも全然、借り手がいなくて、不動産会社の担当者をディスりまくっていますよ。管理費ばっかり出ていくんだもん。売りに出しても、なかなか買い手がつかなくて、オリンピック景気なんて大嘘だと思いますよ」

今、こずえさんが住んでいるのは、35歳の時に買った新築マンション。この住宅ローンの返済と、2つの物件の管理費で、毎月20万円近く飛んでいくといいます。

「ずっと男からバカにされてきたし、DV系のダメ男にも引っかかって来て、わりと早いうちから、一生独身かもしれないと思っていたんです。女が一人で生きていくのに、持ち家があれば社会的にも軽く見られないと思って、ローンが組めるうちに買っちゃったんですよね。10年前当時で、4300万円でした。親も援助してくれたし、わりと有名な会社に勤務しているからするっと審査が通りました」

こずえさんは、地味めな女性です。切れ長の目がスッとしていて、中肉中背、セミロングヘアを1本に結び、臙脂色のニットチュニックに黒のパンツを合わせています。バッグはフリマアプリで買ったという、アメリカブランドのロゴがジャカード織になったベージュのトートです。今までに取材した貧困状態にある女性の雰囲気とは、どこか違います。

定期収入があっても、お金が無くなってしまうのは、浪費が激しいから

「それは正社員だからだと思いますよ。でもね、ホントに何かの病気になって、収入が下がったら、けっこうヤバいレベル。クレジットカードのキャッシング枠の10万円もめいいっぱい借りているし。本気で私の年齢でも入れるお店でアルバイトしたいくらい。いつもお金のことばっかり考えていて、頭がおかしくなりそうです。毎月、給料は43万円くらい入って来るんですが、その半分がローンの返済で吹っ飛んで行く。賃貸だったら、家賃7万円くらいのところに引っ越して、ミニマムに生活ができるのに」

今、お金がない理由について、伺いました。女子会や飲み会にも行かず、特におしゃれにも興味がないのに、なぜお金がないのでしょうか。

「いろんな勉強会に参加しているからです。土日の予定が空いていると不安で、投資セミナーとか、恋愛をテーマにした実践の勉強会などに行っています。週末に4つのセミナーをハシゴすることもあるんですよ。そこでいろんな出会いもありますし、頑張っている自分が好きだというのもあります」

参加費用が最も高額だったものは、2万円。ビットコインや仮想通貨とされるものについての投資会だったと、こずえさんは続けます。

「都心の一流ホテルで行われた勉強会で、名家の血を引く女性が、幸せになるコツを教えてくれるんです。ガンを予防する方法、自分の中の女性を開花させる方法、人生必勝のコツなどを教えていただき、最後に最適な人生必勝の投資法として、ビットコインとか仮想通貨とかを勧められました。セミナーが終わって、自宅に帰ったときに、会の主催の女性がわざわざLINEをくれたんです。”今が最後のチャンスだから、ついてこないと、本当に不幸になりますよ。お金持ちになって幸せになろうね”という内容だったのです。これは絶対にやらなくちゃと思い、保険を解約して49万円を投資したんです。これが増えるのが楽しみ!お金があれば、私が大好きな彼にもいっぱい会えますし……」

お金があれば、好みのタイプの彼に会えるサービスは、徐々に増えており、そのサイトを見ているだけでも、楽しいのだとか。

お金があると会える彼とは、セクシーさを武器に仕事をしている、ある職業のプロだった……〜その2〜に続きます。