【最高の遊び、こだわりの道具。】

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“遊びに生きる”を憧れだけで諦めない! 無理なく家族を巻き込む方法を教えます。

父親である前に男子である――。だからこそ、自分ならではの最高の遊びは譲ることはできない。とはいえ、日常の家族との時間だってもちろん大切だ。だからこそ答えはひとつ。それは遊びを満喫しつつ、そこにしっかりと家族も巻き込んで、こだわりの道具なんかもちゃっかり手に入れて、自分と家族両方の時間を楽しいものにすること。欲張ったっていい。それが現代の父親が目指す正しい姿だと本誌は提案したい。ここでは実際にカッコよく遊ぶ父親8人が、どのようにして自分の趣味や遊びの領域に自然と家族を巻き込み、最高の遊びのスタイルを確立しているかを紹介しよう。



CASE:RADIO CONTROL

強豪ひしめくサーキットで運転技術を競い合うラジコンに情熱を傾ける親子に密着。「まずは勝たせること」という興味の引き方を通して実践する。父個人としての趣味の楽しさを、いかにして家族にも共有するのか?

横浜市在住の小泉学さんは、長らくクルマとラジコンが趣味だった。金銭面の負担から、結婚後にクルマは断念したものの、実は奥さんにラジコンも趣味であったことは隠していたという。しかし、息子の大晴くんが生まれたことで、一念発起。子どもにもラジコンを楽しませるという名目で、自身の趣味であるラジコンを復活させたという。

3歳から英才教育を施された大晴くんはメキメキと上達し、今では大人も参加するレースで優勝する腕前に。週末は神奈川県厚木市にあるサーキット『RC GARAGE R246』で練習をしている。

「主にミニッツというラジコンで遊んでいますが、1台にかかる費用は、カスタマイズすると4〜5万円。今まで30台前後を所有していましたし、僕だけの趣味ではとてもとても家族から許可は出ません」

大晴くんがラジコンにのめり込んでくれたおかげで大義名分ができ、奥さんも応援してくれているとこのこと。レースに家族で出かけることもしばしばで、大晴くんは「見に来てくれてうれしい」と喜んでいる様子。週末に父と子で出掛けることにより、ママに自由な時間ができることも大きな効果を果たしているかもしれない。

肝心のラジコン操作の腕前について、小泉さんは大晴くんはまだまだと言うが、さまざまなレースで入賞・優勝経験もあり、度胸は一人前だ。

「子どもの方がレースで緊張しないんですよね。僕も含めて、大人はよくコントローラーを握る手がブルブルしています。でも大晴なんて、大人に混ざってレースをしていても全然へっちゃらみたいです」

大晴くんにも聞いてみたところ、 「プレッシャーをかけられても平気です。あまり何も感じません」という。これは英才教育の賜物なのか、それとも大器の片鱗なのか……。ラジコンのせいでケンカもよくするというが、親子共通の趣味で親密にコミュニケーションできるのは、ラジコンをしていて良かったところ。

レースで全国に遠征することも多く、大晴くんにさまざまな経験をさせられることや、試合を通じて各地に友達ができるというメリットもある。「今後は世界戦なども出場できれば……」と小泉さんは話すが、さらなる家族の協力が必要となりそうだ。父として自らの趣味がうまく家族の中で共有できているからこそ、最高の親子遊びに違いない。

ラジコン・ドローンに子どもをのめり込ませるテク



自分の趣味であるラジコンを続けるため、小泉パパが考えたのは子どもを引き込むこと。あの手この手で息子に興味を持たせ、家族で楽しむためのコツをピックアップ。基本の考え方から、子どもの教育までを見据えたやり方を教えます!

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ビギナーのレースから出場させる



3歳からラジコンを操作し始めたという大晴くん。最初こそオモチャ感覚で楽しんだということだが、小泉パパの計画はもっと壮大。「興味を持たせるためには、やっぱり勝利の味を覚えさせることが一番」とのこと。

ビギナーでも楽しめるレースに出場させ、勝つ喜びを経験させた。結果、メキメキと腕を上げた大晴くんは「2015年度 京商カップファイナル ジュニアバギークラス優勝」「2016年度 京商カップファイナル バギークラス優勝」と、大人顔負けの戦績を積み上げている。 真剣に運転する横顔は一人前のレーサーそのもの!

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親子といえども常に真剣勝負!





週末はほぼ親子でサーキットに練習に来ているというふたり。和気あいあい、というより本気で競い合っている。「ガチでやらないと意味がない」と小泉パパは言う。

一方の大晴くんは力んだ様子もなく、もはやベテランの風格を醸し出しているが、子どもの方が操作に関して落ち着いているという。これも普段の努力の賜物なのか、家でも練習は欠かさない。おかげで集中するために中学の部活も辞めてしまったとのこと。教育方針としても、「努力すれば勝てる」ということを、ラジコンを通じて教えている。

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遠征や宴会にも連れて行く!



南は九州から北は北海道まで、レースのために遠征することも多い小泉親子。そんな全国行脚に大晴くんも同行させるようにしている。親子旅行の思い出になるのはもちろんのことだが、それ以上にラジコン仲間が全国にできることが重要だ。

世代を超えて、ラジコンでコミュニケーションできる上、一度顔見知りになればSNSなどを通じて連絡を取り合えるからだ。今後は国際大会などへの出場も考えているとのことで、そうなればますますワールドワイドにネットワークは広がっていく。英語の習得なども必要になるだろう。

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メンテナンスは極力やってあげる





「ラジコン本体の仕組みについてはあまり興味がない」と言う大晴くんは、走れば満足とのこと。車体のメンテナンスについては小泉パパへ任せっきり。

もともと仕事も自動車部品の製造関係ということもあり、進んで改造までしている。「ジェネレーションギャップですかね。僕は中身をいじるのが子どもの頃から好きだったんですけど……」と、うれしそうに子どもの車体を用意しているのが印象的だった。より速い車体を組むのではなく、子どもが操作しやすいよう、年齢に合わせたチューンナップをしてあげることがコツだという。

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ドローンなどの変わり種もプレイ





コントローラーを使ってマシンを操縦するといえば、最近流行りのドローンがある。カーブするときのテクニックがラジコンのドリフト車に似ているということもあり、こちらも腕前は上々。ふたりして空のサーキットを縦横無尽に楽しんでいる。

当然、レース出場経験もあり、ラジコンレーサーだけでなくドローンパイロットとしても自然と育成されている様子がうかがえる。大晴くん曰く「いつもと操縦する感覚がまた違って楽しい」とのこと。たまには変わったアクティビティを試すのも、気分が変わっていいようだ。



京商

ミニッツ AWD MA-020 シャシーセット

価格:1万9980円

ドリフト車で使用しているシャシー。駆動系を軽くスムーズに回るよう、またステアリングのガタをなくしシャープにステアリングが切れるようにカスタマイズしている。



京商

ミニッツ MR-03VE プロシャシーセット

価格:2万7000円

こちらはグリップ車用のシャシー。フロントにアルミテープを貼ることで操作性が高まるとのこと。また、基盤の設定も操作しやすいように変更している。

※『デジモノステーション』2017年11月号より抜粋。

text三宅隆

photo田口陽介撮影協力RC GARAGE ROUTE246