有田鉄道とヤマト運輸は、10月20日からJR藤並駅と清水地域を結ぶ路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」をスタート。バス路線網の維持や物流の効率化、生活サービス維持向上などが目的。

今回の客貨混載は、JR藤並駅と清水地域を結ぶ路線バスで実施。座席の一部を荷台スペースとして確保した路線バスを1台運行。客貨混載専用の路線バスと分かるよう、車両にオリジナルデザインを施した。

輸送方法は、ヤマト運輸のセールスドライバーが、清水地域のユーザーに配達する宅急便をJR藤並駅西口バス停で路線バスに積み込み、ヤマト運輸指定のバス停で次の配達担当セールスドライバーに引き渡すという仕組み。

ヤマト運輸の客貨混載は、岩手県(2015年6月〜)、宮崎県(2015年10月〜)、北海道(2016年9月〜)、熊本県(2016年10月〜)、兵庫県(2017年6月〜)、長野県(2017年10月〜)の各地域で実施中。また、実験的な取り組みとして、愛知県豊田市(2017年8月〜)、奈良県(2017年9月〜)の各地域で実施している。

集配効率向上やCO2削減、路線維持などにメリット

今回の有田鉄道とヤマト運輸の客貨混載によるメリットについて、2者はこう伝えている。

◆有田川町と沿線地域ユーザー
地域のバスの路線網が維持され、安定的に利用できることで、生活基盤の維持・向上につながる。また、ヤマト運輸のサービスドライバーが、清水地区に滞在できる時間が増えるため、当日発送の集荷締め切り時間が13時から15時まで2時間延長されるなど、宅急便のサービスをより便利に利用できるようになる。

◆有田鉄道
路線バスの空きスペースで宅急便を輸送することで、バス路線の生産性が向上し、バス路線網の維持につながる新たな収入源を確保できる。

◆ヤマト運輸
これまで、宅急便センターに届いた昼の配達荷物は、清水地域までの片道約50キロの道のりをサービスドライバーが約90分かけて運び、現地の3か所で集配するサービスドライバーへそれぞれ引き渡していた。この荷物を、路線バスが運ぶことにより、集配効率の向上とともに車両の走行距離の削減ができ、コスト削減やCO2削減につながる。

写真は、有田鉄道が蒸気機関車や貨車を保有していた時代のワンシーン