Doctors Me(ドクターズミー)- 子どもの急な嘔吐は要注意!自家中毒の特徴的な4つの症状とは?

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子どもがいきなり吐いてしまう場合、もしかしたら「自家中毒」が疑われるかもしれません。

親としては、嘔吐物の特徴を見極め、適切な処置を早急にすることが大事です。

今回は、「自家中毒」の原因・症状・治療法はもちろん、適切な対処法も詳しく医師が解説いたします。

自家中毒とは 

 

主には子どもが、急に嘔吐・腹痛などを起こす状態です。周期性嘔吐症・アセトン血性嘔吐症・ケトン性低血糖症などとも呼ばれます。

ケトン体の特徴



我々の体は、食物から取り入れたブドウ糖をエネルギー源にしていますが、血液中のブドウ糖がなくなると、肝臓で糖を作り出す糖新生や、蓄えていた脂肪を分解してエネルギーにするという仕組みを動かします。

子どもでは糖新生の仕組みが発達しておらず、脂肪をさかんに分解しますが、その過程でケトン体という物質が生まれます。

ケトン体の一種がアセトンです。ケトン体には特有の甘い匂いがあります。

血液中のケトン体は尿にも現れます。血液や尿にケトン体が多いと言うことは、体が脂肪の貯金をやむなく崩しているということを意味します。

こういった状態は、つわりで吐いてばかりで何も食べられない妊婦さんや、糖尿病のために血液中の糖分を利用できなくなっている患者でも見られます。

糖質制限というダイエット法・健康法を行っている人にもケトン体は見られることがあります。

「自家」の意味



自分の家という意味ではなく、「体の外からやってきた毒物による中毒症状ではなく、自分の体の中でできた物質による中毒症状」という意味です。

食中毒などで、毒性のある物質を食べて起こったわけではないという意味であり、家の環境が悪いという意味ではありません。

自家中毒を発症する年齢

 

主には2〜5歳で発症すると言われ、10歳以上の子どもで発症することは少ないですが、大人になっても治らなかったり、大人で初めて発症する人もわずかにいるとされています。

子どもの2%程度で見られ、男の子に多いとされています。

自家中毒の原因

 

きっかけとして、以下の状況などで起こることが多いとされています。

・運動会、遠足など普段と違うイベントによる緊張、ストレス

・寝不足

・空腹

・食べ過ぎ

・風邪

・遊び過ぎた後

また、大人では月経などがきっかけになることもあるようです。

自家中毒の症状



自家中毒の症状は2〜3日続き、何もなかったかのように治るとされています。

激しい嘔吐・腹痛



食中毒やウイルス性胃腸炎に似ており、激しい嘔吐(ピーク時には1時間に6回程度)を繰り返し、腹痛を訴えることもありますが、下痢はないのが普通です。



熱があることもあります。

甘酸っぱい口臭



元気がなく、ぐったりし、顔色が悪くなり、腐ったリンゴのような甘酸っぱい口臭があるとされています。

頭痛



頭痛、光がまぶしいといった、片頭痛に似た症状も見られます。

自家中毒が子どもに多い理由 



・糖新生の仕組みや糖分を細胞内で利用する仕組みが未熟である。

・吐き気を制御する脳の仕組みが未熟である。

・自律神経が乱れやすく、ストレスや生活の変調が体調変化に現れやすい。

自家中毒の嘔吐物の特徴



始めは胃の中の食物を吐きますが、透明〜黄色っぽい胃液や、緑〜茶色っぽい胆汁、赤い血を吐くこともあります。

自家中毒の検査・治療法 



検査 



自家中毒は診断のために頭部CT、MRI、脳波検査、胃カメラ、特殊な血液検査が必要になる場合があります。

治療



吐き気止めの座薬や注射をし、水分と糖分を補い、リラックスしてゆっくり休むようにします。水分が口から取れない場合は点滴をします。

子どもが自家中毒になった時の対処法



安心させ、吐くだけ吐かせます。吐く合間に、おちょこ1杯分ずつ程度、常温のイオン飲料を飲ませましょう。

自家中毒かもしれないと思っても、他の原因(ウイルス性胃腸炎、髄膜炎など)ではないかの鑑別が必要ですので、小児科受診が望ましいです。

自家中毒になった時の食事内容 

 

消化の悪い脂肪や繊維質の多い野菜は避けましょう。

柔らかく消化の良いものが良いでしょう。すりおろしたリンゴ、おかゆやうどんが良いかもしれません。

最後に医師から一言

 

古くから知られている病気ですが、学会で2003年に「自家中毒は片頭痛の一種である」と分類されるなど、進歩が見られる分野です。

(監修:Doctors Me 医師)

参考文献

・小児慢性特定疾病情報センター 周期性嘔吐症候群