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こんにちは、ライターのすなばです。もうすっかり秋ですね。夏からの切り替えが急すぎる。

あれはまだ暑さの残る9月のこと。六畳一間のアパートで男6人すし詰めになって飲んでいる時、大学時代の後輩がこんなことを言っていました。

「知ってます? ノンアルコールビールで焼酎割ると美味しいんですよ!」

○僕はそれを"甲類ビール"と名付けた

その後輩は大学生の頃から、「蛇って冬どこにいるんですか?」などといった発言が目立つ男だったので僕はもちろん、その場にいた全員が半信半疑。「それは結局、ビールのようでビールじゃない半端な飲み物が生まれるだけでは……」と思いながらも、後輩の熱烈なリクエストにより、サントリー「オールフリー」とロックアイス、安い甲類焼酎をコンビニで購入し、早速家で割って飲んでみるとめちゃくちゃ美味しかったので、僕は己が不明を恥じ、その夜は後輩にちょっとだけ優しくしました(寝落ちしたらベッドに寝かせてあげる等)。

考えてみれば、焼酎を割って飲むビール風の飲み物って「ホッピー」そのものじゃないですか。そりゃ美味しくないわけがない。だってホッピーが美味しいもの。しかし、「焼酎のノンアルコールビール割り」はホッピーの風味ともまた微妙に違った香りと味わいがあり、気づけばその場にいた全員が夢中になっていました。ロックアイス(2kg)も一晩でなくなるほどです。

検索してみると、「アサヒ ドライゼロ」で焼酎を割った飲み物は、「ドラッピー」という名前で一部の居酒屋で親しまれており、「オールフリー割り」も割と酒好きの間では知られた飲み方のようです。

しかし、ノンアルコールビール+焼酎という魅惑体験全般を表す名前はまだない様子。安価な甲類焼酎で割っても十分に美味いことから、筆者はこの飲み物を「甲類ビール」と名付けました。

○飲み比べてみよう

そんなわけで、今回は甲類ビールの飲み比べをします。

近所のコンビニで買ってきたのは、サントリー「オールフリー」、アサヒ「ドライゼロ」、キリン「ゼロイチ」の3種類のノンアルコールビールに、宝酒造のカップ焼酎「タカラカップ」。

焼酎はタカラカップのみとし、各社のノンアルコールビールで「甲類ビール」を作って飲み比べます。

○サントリー「オールフリー」

まずは、「オールフリー」から。筆者の「甲類ビール」初体験の相手であります。白を基調としたラベルがクリーンなイメージ。クラスで一番かわいい子って感じですね。

アルコールはもちろんカロリーも糖質もプリン体もゼロと、健康を気にする人にはうれしいノンアルコールビールです。中学生のころ、痛風を発症した父親が比喩ではなく泣きながら這って帰ってきたのを見て衝撃を受けた痛風家系の筆者としては、末永く付き合っていきたいところ。

グラスにロックアイスを入れて、焼酎を注ぎます。量は適当。こういうのは気持ち少なめくらいが一番美味しかったりするんですが、ついつい欲張って強めに作ってしまいますよね。いつもそれで失敗するのにね。

続いて「オールフリー」を注いでいきます。ノンアルコールビールは生ビールに比べて泡が立ちにくいので、勢いよく注いでも意外と大丈夫ですよ。

ご覧ください。金色に輝く液体の中にはロックアイスがまるで水晶のごとく、この世の物とは思えぬ美しい飲み物ができました。写真を撮った後に気づいたのですが、これどのメーカーのノンアルコールビールで作ってもサッポロ製に見えますね。

そして飲む。

あぁ、やっぱり美味いです、これ。フルーティで口当たりは軽く、鼻腔をくすぐる麦の香りが爽やかな夏の高原のようです。炭酸も生ビールよりきつくないし、焼酎の量を調節すれば飲んべえもオシャレ女子も満足できそう。オシャレ女子がノンアルコールビールで焼酎を割っていたら一瞬で好きになる自信があります。

○アサヒ「ドライゼロ」

次は、「ドライゼロ」を試してみましょう。ここからは筆者にとっても未知の領域。圧倒的スーパードライ感を放つ外観に、否が応でも期待が高まります。

「オールフリー」では余計な描写が多かったのでここから巻いていきますが、一つだけ余談を。この辺でつまみが欲しくなってきたのでカップ焼きそばを作りました。はっきり言ってめちゃめちゃ合いました。余談終了。

ロックアイスを入れ、焼酎を注いで「ドライゼロ」を投入。

飲んでみてものすごくびっくりしたんですが、「オールフリー」で作った甲類ビールと味が全然違う。マジで笑っちゃうくらい違います。「オールフリー」を清楚な女の子とすれば、「ドライゼロ」は無口で背中の広いお父さんという感じ。ちょっと何言ってるか自分でもよく分かってないですが、とにかく違う。

フルーティでお酒らしさが薄い「オールフリー」に対して、「ドライゼロ」はアルコールのインパクトがかなり強いです。これは……なぜなんでしょう? 焼酎の量はほぼ同じなので度数は大差ないはずなのですが、「ドライゼロ」は口当たりが重厚で、ふんわりと香りが広がって溶けていくような「オールフリー」とは真逆の味わい。餃子に合いそうです。

○キリン「ゼロイチ」

となると、俄然期待が高まるのがキリンの「ゼロイチ」。何せ「一番搾り製法」で作られたノンアルコールビールなんですから! 一番搾り製法って何が一番なんででしょうね。

「ゼロイチ」で作った甲類ビールは、なんだか他の2種類よりも鮮やかというか、金色が明るい気がします。「オールフリー」は夕陽のようにこっくりと濃く、「ドライゼロ」は落ち着いたトーンで、「ゼロイチ」は海に乱反射する朝日のような印象。ここまで世界観の違いを出してくるとは、各社侮れませんね。

味はというと、これも他の2種類とは全然違います。「ゼロイチ」の甲類ビールは麦の香りが際立っており、和栗やカボチャのような香ばしく後を引く風味が残ります。そしてほのかに甘みもあり、後味にはバナナのような果実味も。

どこかで飲んだことがあると思ったら、この味わいはベルギービールのホワイトエールの味わいにかなり似ています。ヒューガルデンとかのアレです。「ゼロイチ」で焼酎を割るとホワイトエールになる! すごい。

○ノンアルコールビールの可能性が無限大

甲類ビールの飲み比べ結果をまとめるとこうなります。

■サントリー「オールフリー」

・爽やかで軽い口当たり

・フルーティ

・ドライフルーツなどに合う(想像)

■アサヒ「ドライゼロ」

・重厚で旨味が強い

・アルコールのインパクト大

・餃子やお好み焼きなどに合う(想像)