「LOCONDO HOME」の画面イメージ(画像: 大塚家具の発表資料より)

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 靴や衣料品などの通販サイトを展開するロコンドが9月26日、家具のECサイトを開設した。契機は大塚家具のEC進出。

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 周知の通りロコンドは、とりわけアパレル業界が不振の中にあって快進撃を続けるアパレルサイトも運営する急成長企業。サイトで取り扱われるメーカーにとっては「頼りの綱」。一方の大塚家具は「父・娘」の骨肉の争いの結果、娘の大塚久美子社長が実権を握った企業。だが「争い」後、赤字転落・拡大という「イバラの道」を余儀なくされている状況。

 大塚家具はロコンドとの提携と並行し自社サイトも運営する。ECビジネス展開の狙いは、容易に見て取れる。同社の主たる顧客は40歳代。対してロコンドは20-30代。損益計算書で言えば、いの一番の「売上高」の減少が「赤字」の最大要因。ロコンドのサイトで若手顧客層に大塚家具を再認識させ、顧客層の拡幅=売り上げ増に結び付けようという狙い。既にリビング・ダイニング・キッチン関連商品や寝具を扱うロコンド新設の「LOCONDO HOME」サイトでは10月2日時点で4,935点の商品を扱っており、そのうち大塚家具商品は3,000点以上。今後も増やす予定だという。

 果たしてロコンドとの提携・EC注力が大塚家具の再生に効果を発揮するかどうかは、時間の経過を待たなくてはならない。しかし一点、懸念を感じる部分がある。

 ロコンドのビジネス上の最大の特長は『気軽返却』。そもそも同社の設立の契機となったのは、創業者社長である田中裕輔氏のアメリカでの「原体験」。ネット通販を展開する企業の中に、「返品OK」というサイトがあった。妙に惹かれた。差別化の対象になると直感した。そのビジネスモデルの導入がロコンド成長の大きな要因となった。勿論、商品によっては「身につけた後の返品はNO」というものなど条件はある。だが原則は「発送日から2週間以内の返品可能」。それもロコンドが用意した箱が送られ、ヤマト運輸の「着払い」での返品が可能。

 大塚家具の商品は、“がさばる”モノが主。実際にサイト上で目にした商品の現物をみて「交換・返品」となった場合、コストという問題が気になる。

 果たしてロコンドとの提携は、大塚家具浮上の契機となるのだろうか。