米映画界での性的被害には「減量」圧力も J・ローレンスが告白

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オスカー女優ジェニファー・ローレンスが10月16日、過去に受けたセクハラ被害について語った。米ハリウッドで行われたファッション誌「ELLE」主催のイベント「第25回ウィメン・イン・ハリウッド」で明らかにしたのは、名誉を傷つけられる屈辱的な経験だった。

「まだずっと若かった駆け出しのころ、ある映画のプロデューサーたちから2週間で約7kg減量するように言われた。それ以前に、別の女優が思うようなペースで痩せないとして、役を下ろされていた」

「女性プロデューサーに、5人くらいの女性たちと一緒に裸で横一列に並ばされた。みんな私よりずっと、ずっと痩せていた。私たちは、前貼りをしただけの姿で並ばされた」

「その後、私はその女性プロデューサーから、自分の裸の写真を見てダイエットにやる気を出せと言われた」

体の全てに機能がある

この話の中には明らかに、いくつもの問題がある。だが、ここでは痩せるように「要請された」問題に絞って、考えてみることにしたい。それだけの期間に、それほどの体重を落とそうとすることは可能なのだろうか。それを人に求めることは、分別のあること、あるいは健康的なことと言えるのだろうか?

体重はパーカーのフードのように、いつでも簡単に「外せる」ものではない。どの程度の期間で減重しようとするかは体の反応に影響し、その影響は長期的に残るものとなる。体脂肪は、人間の体という複雑なシステムの一部だ。体内にあるその他のものと密接に結び付き、代謝機能においてさまざまな役割を果たしている。

米国の大手総合病院メイヨー・クリニックのドナルド・ヘンスラッド医師によれば、推奨されるのは1週間に約0.5〜0.9kgを超えないペースでの減量だという。ただ、この「健康的な」ペースは人によって異なる。簡単に痩せられる人も、そうでない人もいる。

これを大幅に上回るペースで痩せようとすれば、体はその原動力を失う可能性がある。私たちの体には、現在の体重を維持しようとする非常に複雑で、かつ強力な働きが備わっている(この調節機能の全体を、ホメオスタシスと呼ぶ)。

そのため、あまりにも急激な減量は、基礎代謝率を低下させ(その後の減量はより困難になる)、空腹感や満腹感を混乱させ、適切な胆汁の排出を阻害し(胆石の原因になり得る)、肝臓に損傷を与える。つまり、体内における脂肪と筋肉、その他の組織、水分のバランスを崩してしまうのだ。

実際のところ、あまりにも短期間で体重を減らそうとしても、減っているのは脂肪ではなく、水分だけという場合もある。つまり、ただ、自分で自分を脱水状態にしているだけ、スポンジを絞っているだけのようなものだ。脱水症状が健康に悪影響を及ぼすことは、すでに知られているとおりだ。体重を減らすことは単純なことでも簡単なことでもない。