「やーっと乗れた!」
これまで新型リーフについて旧型オーナーとしての心のボヤキを、3話も書いてきました。

日産本社のギャラリーへ見学に行ったり、旧型リーフのメンテナンスでお世話になっているディーラーへも向かい、試乗車を目にしながらも、例の完成検査不備問題で試乗延期となり、せっかくの機会を逃していた私。今回、試乗体感車がおいてあるディーラーを見つけ、ようやく試乗体感することができました。

新型リーフにはS,X,Gの3種類のグレードがありますが、販売の中心は最上級のGグレードです。試乗車はこのGグレードに、メーカーオプションの本革シート+BOSE Energy Efficient Seriesサウンド&7スピーカ付でプラス216,000円のセットオプションがついた仕様です。タイヤサイズは17インチ。カラーリングはテレビCMでもよく目にする、ボディがホワイトパールでルーフがブルーパールの2トーン。こちら、オプション設定のカラーなので70,200円。カーライフアドバイザーさんに聞くと、手塗りで一台ずつルーフを塗っており、相当手間をかけているそうです。この2トーンカラーが大変人気で、すでに年内納車は間に合わないかもしれないとのこと。

では、早速試乗をしていきます。

クルマに乗り込んですぐに旧型との違いを発見。パワーオンのスイッチの位置が、センターコンソールへと移動してました。センターコンソールには、パワーオンのスイッチの他、e-pedalのON-OFFスイッチ、そしてプロパイロットパーキングの操作スイッチもあります。見やすい位置にレイアウトされたパワーオンのスイッチは、ブルーのLEDによってEVの雰囲気を醸し出した、ちょっと心をくすぐられるデザインです。

気になる走行可能距離について、バッテリー残量88%の充電状態で210劼班充┐気譴討い泙后「ん?」日産が提示している最大巡行距離400劼箸垢襪函88%でも350匐瓩出ていてもよいのでは? 相当な余裕代を持たせているのでしょうか。ちなみにエアコンはONでした。この距離の乖離はちょっと気になりますね。

走行を始めた瞬間から、e-pedalの操作感が非常に好印象でした。アクセルべダルの踏み込み量に応じて、リニアに、滑らかに、かつダイレクトに加減速の操作ができます。丁寧なアクセルべダルの戻しの操作が求められますが、滑らかな減速がビシッと決まると、実に気持ちが良いです。またヒルスタートアシストにより、ブレーキを踏まなくても坂道で止まり続けられます。もちろん坂道ではブレーキを踏むことが推奨ではありますが、新型リーフは本当にアクセルべダルの操作のみで、通常運転ができます。

さらに走り込んでいくと、ロードノイズが小さくなっているのを感じました。旧型リーフですら、エンジン付きの普通車に比べると圧倒的に静かなのですが、新型リーフはさらに上をいく静かさでです。一般道50/h以下の走行では、まるで柔らかなカーペットの上を走っているかのように、ほぼ無音で走ります。「ヒュイーン」という僅かなモーター音が聞こえる程度で実に静か。澄んだ空気の中を縫って進むような感覚です。また、段差を乗り越えたときのインパクトノイズも、旧型リーフに比べ、さらに小さくなっているように感じました。

乗り心地とハンドリングは、旧型リーフと比べ、大きく改善したようには感じませんでしたが、旧型リーフが持ちあわせていた「どっしりとした乗り心地」は維持されていました。また、メーター周りのデザインを変更した効果か、ドライバーの視線の高さが下がったように見え、ロール方向の動きが小さく、コーナーでの安心感がより増したように感じました。旧型リーフにあった高いところから見下ろす印象が減っていて、新型リーフは実に良いドライブフィールです。

シートの座り心地、フィット感は新型リーフの圧勝です。シートのサイドサポートの張り出しは小さいですが、新型リーフの方が、背中から脇腹までしっかりと身体にフィットしてくれます。背骨のラインに沿ってシートがフィットします。旧型リーフは、シートバックの背骨側の張り出しが体にフィットせず、「もぞもぞ」と良いポジションをを探る必要がありましたが、新型リーフは気に入ったポジションがすぐに見つかります。シート全体がよい造形をしているのですね。

本革のステリングホイールの触感も向上しています。しっとりと手に馴染む表皮であり、滑りにくく、またフル転舵もしやすいD型の形状で造形されています。ステアリングホイールについているオーディオや自動運転のスイッチ類も、数は多いのですが、直感的に操作方法が分かりやすく、直ぐに馴染みそうです。

最後に、狭い駐車場にてプロパイロットパーキングを使用しました。これが、一番衝撃的でした。 私は、もともと駐車は苦手ではありませんが、四隅の見にくい旧型リーフを狭い駐車場へ入れるために何度もハンドルを切り返すのは、さすがに億劫に感じていました。


プロパイロットパーキングは、駐車をするポジションをナビモニターで決めたら、あとはインパネにある操作ボタンを押しているだけ。アクセルとブレーキペダルからも足を離してOKです。ハンドルが自動で操作され、前後進の徐行も自動で行い、ハンドルの切り返しも的確に行われる。しかもその操作に全く無駄がないのです。これは本当に便利と感じました。「お〜!」と驚いている間に2度ほど切り返しを行って駐車スポットのほぼど真ん中へ駐車。そこで試乗終了となりました。

テレビCMや、YAHOOやフェイスブックなどのインターネット広告でも、毎日の様に新型リーフを見かけるようになり、私を含め、興味津々のEV好きが心をくすぐられています。時を同じくして、日産の完成検査の無資格者実施が問題となり、新型リーフの販売に急ブレーキがかかってしまいました。

実は発売日当日から、すべての日産ディーラーに、展示車と試乗体感車を設けようとした企みがあったようです。しかし、例の完成検査の影響で、新車登録が間に合わず、試乗体感車が用意できなかったそうです。店舗には試乗車に充てる車両が到着しているのですが、公道は走れない。担当のカーライフアドバイザーさんも、非常にヤキモキとした日を過ごしていたそうです。現在は、新車登録もほぼ完了してきましたが、予定した試乗体感車の台数にはまだ及んでいないようです。

そんなトラブルはお構いなしに、新型リーフの試乗体感の問い合わせは途切れることなく来ているそうです。ちなみに新型リーフのグレード間の価格差は、Sが315万円に対し、Xは351万円、Gは399万円。SとGは84万円もの価格差があります。国からの補助金が約40万円出るにせよ、その価格差は大きく、大本命のGグレードはかなりの高額ですが、プロパイロットパーキングへ価値を感じるドライバーさんは、とても多いのではないでしょうか。今後、順次ほかの日産車にも、プロパイロットパーキングが搭載されていくと予想できますので、ぜひ一度、体感しておくことをお勧めします。

新型リーフを乗った後に旧型リーフに乗ると、「ああ、やっぱりポテンシャルアップをしているな」とつくづく感じました。新型リーフの開発エンジニア達が、地道な努力を積み重ねて性能を改善し、売れる要素を盛り込んだ今年の自信作はやはりすごかった!と振り返りつつ、マイリーフで帰路につきました。

(吉川 賢一)

【新車】新型リーフ発表を聞いた旧型オーナーの心のボヤキ その4「試乗してわかった新型リーフのスゴいところ」(http://clicccar.com/2017/10/19/521751/)