台北市内で13日行われた台湾の台隆工業とマツモトキヨシHDによる合弁合意書締結式の模様

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(台北 19日 中央社)近年、日本のドラッグストアの台湾進出が相次いでいる。その背後にある最大のアドバンテージは価格ではなく、台湾人が日本の医薬品に寄せる「信頼感」だと専門家は分析している。

経済部(経済省)の統計によれば、昨年の台湾のドラッグストアの売上高は過去最高の1962億台湾元(約7400億円)に達した。台湾に上陸して30年になる香港系のワトソンズ(屈臣氏)と統一グループ(台南市)が手掛けるコスメド(康是美)の2大業者が安定した成長をみせており、高齢化による需要の拡大も相まって、今年の売上高は2000億元(約7500億円)を突破すると見込まれている。

商機を見込んだ台湾の流通大手、三商グループ(台北市)は2012年、関東を中心に展開するトモズ(Tomod's)と提携。2018年末までの60店舗展開を目指している。今年5月には、日本発の化粧品セレクトショップ、アットコスメストア(@cosme store)の海外1号店が台北駅内にオープンした。今月13日にはマツモトキヨシホールディングス(千葉県)が台湾の台隆工業(台北市)と合弁事業の推進に関して合意書を締結。台湾で「マツモトキヨシ」店舗の展開を図ると発表した。

シンクタンク、商業発展研究院(台北市)の商業発展および政策研究所・朱浩副所長は、日本の医薬品が台湾人から支持を得ている要因には安全性や商品の多様性があると話す。台湾で流通している商品との差別化や、本来なら日本国内でしか手に入らない商品の販売も日系ドラッグストアの魅力だという。

一方で、台湾人が日本へ旅行に訪れる頻度は高く、購買意欲も高い。それでも朱副所長は、旅行客が台湾に持ち帰れる医薬品の量は限られており、薬が消耗品であることから、「台湾内で日本の医薬品を買いたい」というニーズは存在していると指摘。また、近くで買えるという利便性を重視する消費者に対して、日系ドラッグストアは優位性を持つと語った。

(陳政偉/編集:楊千慧)