競技会に参加するオーストラリアチーム

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 海水浴場などで、水難事故の防止と救助などを行うライフセービング・パトロー ルの技術向上を目指し日本で初の競技会が10月22日、千葉県南房総市の岩井海岸で開かれる。この分野で世界トップの水準にあるオーストラリアから選抜チー ムを招き、日本からは6チームが参加する。オーストラリアは広大な国土がすべ て海に囲まれているだけに、海の事故防止に関する知識、技術、経験は、同じ海 洋国家の日本にとって最高の手本になる。今回、参加したオーストラリアチーム のメンバーがこのほど東京都港区の共同通信社を訪れ、ライフセービング活動意 義について熱く語った。

 競技会は1チーム6人で臨み、‖領呂鯀茲Ε機璽侫繊璽爛譟璽后複郷諭豊仮 想の遭難者をボードで救助するボード・チューブレスキューリレー(3人)パ トロールに必要な知識が問われる学科試験(6人)そ鼎ぞ評の患者に対する心 肺蘇生措置を行うBLSアセスメント(4人)イ韻人やおぼれた人に的確な救 助や応急手当を行う救助シミュレーション(6人)―の5部門で争う。

 日本でのライフセービングは、水泳が上手な人による救助活動というイメージ が強く、ボランティアの数は約3千人。一方、1世紀以上の歴史があるオースト ラリアでは救助、救急とも高いレベルにあり、資格試験も厳しい。それでいて、 それらを競うスポーツの域まで高めながら、ボランティアは全国で約27万人い る。今回参加したメンバーも、弁護士、教師、救急隊員、助産婦、看護士など、 ライフセービング活動が自身のキャリア形成にまでつながっている人が多い。

 チームリーダーでコーチを務めるピーター・ホワイト氏は「おぼれる人を救う のか、浜辺で迷子を保護するのか、救助活動は時代とともに変化している。救助 用具の進歩も著しい。ただ世界中の仲間は命を守ること、事故を防ぐこと、とい う共通の目的意識を持っている。日本には日本のやり方があり、それを自分たち で見つけてほしい。日本の技術や知見もこの機会を利用して学びたい」と話した。 メンバーからも「体力以外の要素も大事なことを知ってほしい」「チームワーク が大切だ」「ライフセービングの認知度を高めたい」「スポーツとしてみてほし い」など、さまざまな抱負が披露された。

 団長のマーク・ファイフ氏は「オーストラリアでは祖父、父、子がライフセー ビングに関わるなど歴史的につながっている。どうやって水難事故を防ぐか、地 域、社会が細心の注意を払っており、われわれにはアイコン的な意味合いがある。 こうなるには当然、時間がかかった」と、歴史に裏打ちされた活動の意義を強調 した。