腰痛や肩こり、ホルモンバランスにも関係するなど、健康であるためには欠かせない存在“骨”。そんな骨にまつわる質問に、鍼灸師の石垣英俊さんと健康院クリニック院長・細井孝之先生が答えてくれました。

Q. 骨の働きってなんですか?A. 体を支えるという役割のほかにも、骨には大切な働きがいっぱい。

「主要な内臓を守るのも骨の役目。例えば心臓や肺などは肋骨で守られています。ほかにも骨は、血液を作るという役割も担っているんです」(石垣さん)

さらに、カルシウムの貯蔵庫でもある。

「食事のカルシウム量が足りないと、体は骨の“貯金”を崩してしまう。これがカルシウム不足で骨が弱くなる理由です」(細井先生)

Q. 骨の状態が悪いとどんな影響がある?A. 骨密度の低いもろい骨のままでいると、

「当然ですが、骨折しやすくなります。とくに脚の付け根・大腿骨を折ると、将来的に寝たきりの原因にも。それからこれは閉経後に多いのですが、背骨がもろくなると、一部の骨がいつの間にか潰れる“圧迫骨折”を起こすこともある。姿勢が変わってしまうために内臓が圧迫されて病気のリスクが高まったり、前のめりになりがちなので、転びやすくもなります」(細井先生)

Q. 骨の長さや形、質は何で決まりますか?A. 合計で206個もある、全身の骨。組成は同じでも、形や長さは人によって異なっている。

「食事や歩き方などの生活習慣にも影響されますが、ほとんどは生まれ持ったものだといえます」(石垣さん)

細井先生も、「骨密度は、遺伝によるところが大きい。とくに母親と娘の骨密度の状態は推移が似ていることが多いです」と、解説。もしも母親がたびたび骨折している、という状態なら、一層気をつけたほうがいいかも?

Q. いい骨ってどんな骨?A. 「いい骨とは、強くて丈夫な骨のこと。骨の強さは7割が骨密度によって決まりますが、骨の“材質”も関係していることが、最近分かってきました」と、細井先生。材質を良くするのに欠かせないのが、コラーゲンだそう。

「建物に例えるならコラーゲンが鉄筋で、カルシウムはその上に乗っているコンクリート。コラーゲンは酸化で弱くなるため、活性酸素を除去するビタミンCやビタミンB12、葉酸などが、いい材質作りには欠かせません」

石垣英俊さん 鍼灸師。神楽坂ホリスティック・クーラ代表。カイロプラクティックや鍼灸、ヨガ療法を多角的に取り入れ、施術に当たる。著書に『背骨の実学』(池田書店)ほか。

細井孝之先生 医学博士。医療法人財団健康院理事長。検診や検査、アンチエイジング療法などの予防医療を主に手がける健康院クリニック院長。専門分野は骨粗鬆症などの骨代謝疾患と抗加齢医学。

※『anan』2017年10月25日号より。イラスト・大山奈歩 文・新田草子

(by anan編集部)