日常生活における「効果的な運動」とは?【写真:Getty Images】

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年々、体力の衰えを感じる本当の理由は…体を動かさず体力が落ちてしまっただけ

 スポーツにおいて、「年齢のよる衰え」というフレーズがよく聞かれる。しかし、その全てが加齢が原因ではないとご存知だろうか。フィジカルトレーナー中野ジェームズ修一氏が、スポーツトレーニングの舞台裏を語る定期連載。今回は、卓球の福原愛やバドミントンの藤井瑞希など日本を代表するアスリートの個人指導経験を持つ同氏に、日常生活における「効果的な運動」について訊いた。

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「年のせいか、休日に子どもとサッカーをすると、すぐに息切れしてしまう。忙しいから運動する時間は取れないんだけど、通勤時間を利用して体力アップを図る方法はないかな?」――。これは、取材時や身近な方からよく聞かれる質問の一つです。

 最初に、一言言わせてください。体力の衰えを年齢のせいにしてはいけません。今、世に出ているエビデンス(根拠)を見ても、加齢が体力低下の原因であるという結果は一切ありません。70歳でも、80歳でも、人は運動をすれば筋肉が増えます。私は趣味でマラソンをしますが、フルマラソンの大会では母親ぐらいの年齢の方に抜かされることは当たり前のようにあります。

 この話だけでも、「年をとる=体力が衰える」が真実ではないことが分かりますよね。

 それではなぜ、年々、体力の衰えを感じるのでしょう? 理由は非活動的な生活を続けていたため。つまり体を動かさなくなったから、体力が落ちてしまっただけのことです。

 いつまでも、子どもたちとスポーツやレジャーを楽しみたいですか? ならば、今日から、活動的な生活にチェンジしましょう。

車、エスカレーター、掃除機…身の回りの便利はものを極力使わないところから開始

 運動をする時間がない、あるいは運動をしたくない人は、身の回りの便利なものを極力使わないところから始めます。ネットで物を買い、宅配人の方に届けてもらう生活をやめて、自分の足で、あるいは自転車で買い物に行く。車やタクシーは極力乗らない。駅、会社、街中ではエスカレーターやエレベーターではなく階段を使う。掃除機やモップに頼らず、雑巾で床や窓を拭く。

「そんなことで本当に体力がつくの?」と半信半疑の方、大丈夫です。特に都内に通勤される方は、駅の乗り換えをすべて階段にするだけで、かなり変わります。以前、私のクライアントさんたちに2か月間、すべての場所で階段を使う生活に変えてもらったところ、ほぼ全員、体脂肪が落ちて筋肉量がアップしました。

 どんなに疲れた日でも、階段を上り切ったところで力尽きて倒れることはありません。エスカレーター待ちの長蛇の列に並ぶ時間があったら、サッサと階段をのぼり、ついでに余っているエネルギーも消費してしまいましょう。

 ちなみに私は、便利な物を使いたい派です。インターネットショッピングも、スマートフォンも、車も活用しています。その代わり、自分のために運動する時間を作る。便利な生活も謳歌したい人は、ぜひ、楽しめそうな運動を見つけてください。