こんな格好のまま帰国しようというのも、なかなかスゴイが……

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 中国では10月1日から8日まで、中国の建国記念日ともいえる国慶節の長期休暇に入っていたが、この間、多くの中国人たちが海外旅行へと出かけていった。

 海外旅行の一番人気はタイで、その次がお隣の日本ということであったが、この期間を利用して、旅行ではなく別の目的で海外に出かけていった女性たちが少なからずいた。

 その彼女たちが向かった先というのが韓国。韓国といえば、言わずと知れた“整形大国”である。彼女たちは長期休暇の間に、整形手術を受けるため韓国を訪れていたのである。

 韓国は今年に入り、在韓米軍へのTHAADミサイル(終末高高度防衛ミサイル)の配備を決定したことで中国政府からの怒りを買い、中国人観光客の数が激減していたが、まだまだこういう需要はあったようだ。

 そんな中、連休の最終日である8日に入って、ある1枚の写真がSNS上に出回り、中国ネット民たちの間で大きな話題となった。

 どこかのロビーらしき場所で、固まって椅子に座っている3人の若い女性。顔の周りには包帯が巻かれ、手術か治療を受けたような姿で、その写真のコメントには「この女性たちは長期休暇を利用して韓国で整形。帰国時、韓国の空港で出国できず。本人確認を待っているところ。お母さんでさえ、誰だか分からないほど」などと書かれていた。

 つまり、整形手術により、あまりにも顔の形が変わってしまい、パスポートの写真では本人確認ができず、出国が許されずに空港で足止めを食らっているというものだった。

 いかにもありがちな話だったため、中国ネット民たちの間で大ウケだったが、それから数日後、このニュースがまったくのデタラメだったことが判明した。この写真は空港で撮られたものではなく、10月5日にソウル市内の免税店の会員ロビーで撮られたものだったのだ。

 確かに彼女たちは韓国で整形手術を受けていたが、その後にショッピングのために免税店に行き、会員カードの手続きをしていたところ、居合わせた人に写真を撮られたようだ。実際、写真を拡大してみると、彼女たちが持っているパスポートには、免税店のロゴが入った書類が挟まれていた。

 写真を撮った人は、単に免税店に整形手術をして間もない女性たちがいたことを面白がってSNS上にアップ。ただし、友達にしか見られないような設定にしていたのだが、何者かに転送され、事実とはまったく違うコメントが添えられていたというのが今回の事件の真相だった。

「朝鮮日報」の報道によると、韓国では2012年から外国人入国者に対して指紋採取を実施しており、出国時には指紋照合で本人確認を行っているため、たとえパスポートの写真と顔が異なっていても、出国できないということはないとされている。

 とはいえ、包帯ぐるぐる巻きの整形手術直後に免税店で爆買いにいそしむ彼女たちを写したこの写真が、世の中を騒がせたことだけは間違いなさそうだ。
(文=佐久間賢三)