試合後に観客席に向かって手を振る興梠。決勝進出を喜んだ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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[ACL準決勝 第2戦]浦和 1-0 上海上港/10月18日/埼玉

 ACL準決勝・第2戦は戦前の予想通り苦しい戦いとなった。11分にCKから先制した浦和だったが、その後はボールを握られる時間が続く。それでも「今日は内容より結果にこだわっていた」と興梠慎三が語ったように、手堅く割り切った戦い方で10年ぶりの決勝進出を決めた。
 
 1トップとしてポストプレーに身体を張りながら、守備にも走り回った興梠は「良い時間で点を取れたが、今日は完全に押される展開になるだろうなと個人的に思っていた」と振り返る。それでもディフェンス陣は最後まで集中を切らさずに相手の攻撃に対応。注意していたオスカール、フッキらに目を光らせ続け、決定的な仕事を許さなかった。
 
 もっとも興梠が冗談交じりに評価を求めていたのが、前線の選手たちの献身的な姿勢だ。
 
「後ろも頑張っていたけど、前の選手も結構ディフェンスに走っていた。(前の選手としては)ディフェンスを頑張っていただけと思われちゃ困るけど、俺らもどちらかというと攻撃よりも守備のほうを意識していた。全員で守備をして結果に結び付けられて良かった」
 
 試合前に確認をしたわけではないというが、「個人的には近くにいるやつが(プレスに)行く」という意識は徹底されていた。オスカール、フッキら相手のキーマンたちが低い位置に下がれば、すかさず興梠ら前線の選手がプレスに走る姿は印象的だった。
 
「決勝に行けるんだったら、自分の役割を捨てでもチームとしてやるべきことをやりたかった。だから満足です」
 
 興梠のその言葉に、この日の浦和の戦い方と決意が凝縮されていた。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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