ロックバンドのOKAMOTO'Sが、7日に東京・中野サンプラザで『90'S TOKYO BOYS IN HALL』公演をおこなった。このライブは、バンド初のホール公演でインディーズ盤から提供曲まで、1人10曲までの投票によって決まったセットリストが演奏されるというもの。人気曲だけが演奏されるというだけあって、ファン達にとって特別な公演となった。1部と2部に分かれたステージは、OKAMOTO'Sの演奏だけではなく、トークも存分に味わえる内容で、ベースのハマ・オカモトも「音楽とエンタテインメントで楽しませる事ができて、こんなにたくさんのお客さんが来てくれるバンドはそんなにないと思うんですよ。夢がひとつ叶った感じです」と語った。バンドの新たな一歩となったこの公演を以下にレポートする。

虚をつく幕開け

(撮影=Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

 中野サンプラザは開演を待つ観客で溢れていた。開演前にはグッズも売り切れる程の盛況ぶり。そして、会場が暗転すると大きな歓声が起きた。ステージの幕が上がり、そこには音楽番組の収録の様なセットが設置されていた。大方のファンの予想を裏切り、この公演の第1部はOKAMOTO'SのYouTube番組を生で披露する『オカモトーーーク IN 中野サンプラザ』となっていた。

 「改めてOKAMOTO'Sです」とハマが話し、続けて「我々の初のホールライブでございます。今回はホール公演ということで2部制になっています」と説明。ここからは4人で軽妙なトークを展開。スタッフによる楽曲総選挙や、新宿で訊いた人気曲などのトピックで観客を楽しませた。トークの流れの中で「Phantom(By Lipstick)」、「虹」、「告白」がアコースティックで披露される。ギターのオカモトコウキがキーボードを披露する場面も。

 そして「青い天国」のイントロが鳴り響いて、ファンによる投票で選ばれたセットリストによる第2部がスタート。一気に観客席は総立ちに。曲間でボーカル・オカモトショウが煽り、雰囲気をさらに盛り上げていく。続けて「SEXY BODY」アッパーなチューンが続く。ゆらゆらと揺れながら歌っていくショウ。ハマのスラップ(指で直接弦を弾いて演奏する奏法)では一際大きい歓声が送られた。

 ファンキーなイントロから始まった3曲目「Wanna?」も、コール&レスポンスで盛り上がる。観客によって波打つ1階席。そしてショウは「2部はこんな感じで進めていきます。喋りすぎたので、ストイックにやります」とMC少なめのステージ進行を予告した。

 「ラブソング」のサビはコウキとハマが2人で歌った。ショウはタンバリンを叩きながら歌い、ステージを歩き回っていた。「Beek」はコウキのリズミカルなカッティングに乗せて、マイクスタンドを抱えながら気だるく歌うショウ。中間部ではコウキとハマのプレイがそれぞれフィーチャーされる場面も。ショウの饒舌な煽りで、楽しそうな観客の様も見えた。

 「Border Line」は暗めの照明の中、点滅する緑の光が厳かな雰囲気を高める。コウキが中間部でメインボーカルを務め、間奏ではショウのハーモニカが曲のテンションを更にもう一段階上げていく。さらに、ディレイの効いたギターがアクセントのAメロと、力強いサビの「マジメになったら涙が出るぜ」へ繋ぐ。オカモトレイジの上半身がぶれないドラミングも冴えていた。コウキがリードボーカルを務めた「なんかホーリー」。ショウはギターを携え、バッキングを担当する。ハマはシンプルなフレーズながら、アクセントと音の長さのコントロールで踊れるベースラインを奏でる。

スペシャルな演出

(撮影=Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

 ここで「NEKO(Remix)feat. 呂布/MUD」。ヒップホップクルー・KANDYTOWNからラッパーの呂布とMUDが客演で加わると、ステージにまた新鮮な空気が入った。今回のセットリストの中では遅めのグルーブの中、ショウも加えた3人でところどころラップを被せていく。ワンマンでこの編成を披露するのは初めてだという。3人でおどけながら歌う様子はとてもクールで、オーディエンスも手を上げてノリノリだった。「嬉しいぜ」とハマも上機嫌な様子を見せる。

 そして、そんなサプライズの直後に披露されたのは、提供曲の中で唯一上位にランクインした「勝手に仕上がれ」だった。オリジナルはメンバーがマイクリレーを展開していくこの楽曲だが、今回はOKAMOTO'Sの4人でマイクリレーを披露していくスペシャルサービス。

 「まだまだ行こうぜ!」とスカのリズムで踊らせていくOKAMOTO'S。赤い照明の中で演奏されたのは「Let's Go! Hurry Up!」。そして「次で最後です。踊りまくろう!」とショウがMCして「JOY JOY JOY」。自らも踊りながら歌う。4つ打ちのリズムで会場はダンスの渦の中へ。ショウがエンディングで何度もシャウトした。

 その後、アンコールが起き、コウキが1人登場。アンコール前にLEDに投影された映像の中で「1曲忘れている曲がある」と話して、作詞・作曲・編曲・演奏・歌唱を全て担当した楽曲「ヤバコウキ」を披露。観客席まで突入して1人で歌い上げた。これにはオーディエンスも笑顔。曲が終わってから「さすがにやりすぎました。『ヤバコウキ』はOKAMOTO'Sの枠に収まりきらない」とコメントした。

 そして、メンバーが全員再登場。ハマが「改めまして、アンコールありがとうございます」と呼びかけた。そして、楽曲総選挙の結果もスクリーンに映し出された。

 ハマが「できればずっと中野サンプラザ公演を続けていきたいです。今後はセットリストがどうなるかわかりませんが」と語った。さらに、「音楽とエンタテインメントで楽しませる事ができて、こんなにたくさんのお客さんが来てくれるバンドってそんなにないと思うんですよ。夢がひとつ叶った感じです」と重ねた。

 アンコール2曲目は「BROTHER」。キャッチーなサビのコーラスでフロアが熱狂する。飛びはねて楽しむ観客たち。そして最後は、今回のホール公演のタイトルにもなっている最新曲「90'S TOKYO BOYS」だった。1階席は全員手を上げていた。長めの尺のギターソロで、ハマとコウキがお互いを見合わせながら演奏している姿から喜びが伝わってきた。

【取材=小池直也】

初のホール公演をおこなったOKAMOTO’S(撮影=Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER) (撮影=Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER) (撮影=Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER) (撮影=Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER) (撮影=Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)
(撮影=Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER) (撮影=Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

※今回の投票結果

1位 青い天国
2位 SEXY BODY
3位 Beek
4位 ラブソング
5位 JOY JOY JOY
6位 Border Line
7位 マジメになったら涙が出るぜ
8位 Let's Go! Hurry Up!
9位 ヤバコウキ
10位 BROTHER
11位 ROCKY
12位 Wanna?
13位 なんかホーリー
14位 Phantom(By Lipstick)
15位 勝手に仕上がれ
16位 Beautiful Days
17位 Dance With You
18位 NEKO
19位 虹
20位 Lagoon

セットリスト

【1部オカモトーク IN 中野サンプラザ】

1.Phantom(By Lipstick)
2.虹
3.告白

【2部】

1.青い天国
2.SEXY BODY
3.Wanna?
4.ラブソング
5.Beek
6.Border Line
7.マジメになったら涙が出るぜ
8.なんかホーリー
9.NEKO(Remix)feat. 呂布/MUD
10.勝手に仕上がれ
11.Let's Go! Hurry Up!
12.JOY JOY JOY

ENCORE

EN1.ヤバコウキ
EN2.BROTHER
EN3.90'S TOKYO BOYS

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