翌日の授業準備に部活の顧問も加わって、平日夜は午前様も珍しくない高校教師の生活。OECD加盟国間で比較すると、日本の教員の1週間あたりの労働時間はワースト1位だ(写真はイメージです)

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博多高校(福岡県)で、生徒が教師に対して暴行する動画が流出して話題となった。暴力的な生徒だけでなく、過酷な負担を強いられる部活動、さらには同僚のモンスター教師の存在など、教師という職業を取り巻く環境には問題が山積みだ。教職の“ブラック化”に拍車をかけているのは、一体なんなのか? 現役教師がその過酷な実態を訴える。(清談社 ジョージ山田)

教師を敬う時代は終わった?
今や会話はタメ語が当たり前

 先日、博多高校(福岡県)で、生徒(16)が教師(23)に、背後から何度も蹴りを入れる動画がネット上に投稿され、たちまち拡散された。授業中の教室内で、生徒が教師を蹴る様子を見ながら周囲の生徒たちは爆笑しており、教師はそれでも授業を続行しようと懸命に振る舞っていた。福岡県警はこの男子生徒を傷害容疑で逮捕した。

 また、今月3日には福岡県内の中学校で、男子生徒(14)が教師(46)の顔を拳で数回殴る暴行を加え、顔面打撲の傷害を負わせる事件も発生している。生徒は傷害容疑の現行犯で、常人逮捕されている。

 立て続けに露呈する、生徒から教師への暴行。一体、現在の教育現場では何が起きているのだろうか。

「こんなのは氷山の一角にすぎませんよ。やっと表面化したか、というのが本音です」

 そう語るのは、現在、首都圏の公立高校で教職についている現役教師のMさん(27歳・男性)。まだ若く、爽やかな佇まいのMさんだが、顔には疲労の色が浮かんでいた。

「教師は子どもの頃からの夢であり、憧れの職業でした。でも努力して教員になった結果がコレか…と思うと、切ない。こういったニュースを見る度にやるせない思いになります」

 Mさんは「教師と生徒は、もはや“友達”のような気安い関係になってしまった」と話す。

「基本みんなタメ語で、変なあだ名をつけて呼んでくる。僕ら教師もそのほうが生徒を扱いやすいし、厳しくすると何かと面倒なので、いちいちそんなことで怒らない。正直、ナメられてるな〜と思うことは多いですね(笑)。だから、今回の暴行事件だって何も違和感ない。暴行を受けた教員はまだ若かったし、右も左もわからないような状態だったんじゃないかな。生徒にとって、もう僕たちは“先生”と敬うような存在じゃなくなりつつあるんです」

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