決勝点を叩き込んだ浦和レッズFWラファエル・シルバ

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[10.18 ACL準決勝第2戦 浦和1-0上海上港 埼玉]

 溢れ出る感情を止められなかった。浦和レッズFWラファエル・シルバは、ボールがネットを揺らすことを確認すると、ベンチに向かって全速力で走り出した。

 9月27日にアウェーで行われた第1戦を1-1で終えた浦和が決勝に勝ち進むには、勝利もしくは0-0の引き分け(1-1の場合は延長戦)が必要な状況だったが、前半12分に早々と先制点を叩き込む。

 MF柏木陽介が左CKを蹴り出すと、ゴール前の選手たちが動き出す。「マークをはがした瞬間にボールの高さを確認できた」というR・シルバの前では、落下してくるボールにDF遠藤航が反応していた。しかし、「遠藤選手を越えると気付いた瞬間に動き出した」と遠藤の背後に入り込むと、「高さに合わせてしっかりヘディングしようと心掛けた」とヘディングでジャストミート。強烈なシュートはGKイエン・ジュンリンに触れられながらも勢いで勝り、ゴールネットに突き刺さった。

 値千金の先制弾に感情を爆発させる。「自分がどこに走っていいか分からなかった」と一瞬戸惑ったようだが、「走りたい!!」と一目散に向かったのはチームメイト、スタッフが待つベンチ。「ベンチメンバーも一緒に戦っているのでハグしたかった」と飛び込むと、殊勲のR・シルバを中心に歓喜の輪が広がった。

 この得点が決勝点となり、チームは1-0の完封勝利を収めて10年ぶりのACL決勝進出を決めた。自身は後半23分にピッチを後にしていたこともあり、「皆が100パーセント力を振り絞り、最後まで走り抜いてくれたおかげで勝利できた。皆に感謝したい。それぞれの役割を果たせなければ今日の勝利はなかったよ」と最後まで集中力を切らさずに戦い抜いた仲間に感謝。そして、「でも、僕たちはまだ何も成し遂げていない。大事な前進ができたけど、しっかり地に足をつけて決勝に向かいたい」とアジアの頂点を決める一戦へと視線を移した。

(取材・文 折戸岳彦)


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