中国商務省は8月、国連安全保障理事会で制裁決議2371号が採択されたことを受けて、北朝鮮産の鉄、鉛、海産物などの輸入を全面禁止すると発表した。

ところが米CNNの報道によると、中国吉林省延辺朝鮮族自治州の琿春で、北朝鮮産の海産物が依然として売られているという。

CNNの記者は9月末に琿春の市場を訪れた。ある商人は前夜に密輸されたというカニを見せ、以前より少し値上がりした1キロ180元(約3060円)で売っていると述べた。その隣の隣の店でも、4日前に入荷した北朝鮮産のカニを売っていた。

ある商人の話によると、北朝鮮の密輸業者はカニをビニール袋に入れ、国境を流れる豆満江に「浮かべて」、中国側に流す形で密輸を行っている。

カニに原産地表示が記されているわけではないので、取締官がやって来てもいくらでも言い逃れができる。

中国商務省の禁輸令で、海産物加工工場が閉鎖されるなど、地域経済は混乱に陥った。琿春市郊外にある圏河税関の前には、「制裁するなら中国国民が損害を被らないように保護せよ」の横断幕を掲げて抗議する人まで現れた。

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密輸されているのは海産物だけにとどまらない。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋の話を引用し、北朝鮮の人民武力省系列の800貿易会社が、大量の繊維製品を中国に密輸出したと報じた。

この会社は先月中旬、延辺朝鮮族自治州龍井の企業から注文を受け生産した衣類を中国に輸出しようとしたが、中国の三合税関で通関を拒否された。10日待っても許可が降りなかったため、製品を咸鏡北道の会寧(フェリョン)市仁渓里(インゲリ)の川岸まで移動させ、国境警備隊員を動員して、豆満江を越えて密輸出した。その量は15トントラック11台分だったという。