2017年12月に発売される『toio(トイオ)』は、モーターで動くキューブ型のおもちゃ。6月に数量限定で先行予約販売を開始するや、あっという間に限定分の予約が埋まっちゃうほど話題に。開発リーダーである、ソニー・新規事業創出部の田中章愛さんに話を聞くと、toioの面白さと新しさに、大人もちょっぴり心惹かれるかも。

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ひらめく、作る、遊ぶ。

またひらめく、改良する……のループが楽しい



toioは、内蔵のモーターで動き回る「トイオ コア キューブ」2台と、本体の「トイオ コンソール」、リング状のコントローラー「トイオ リング」とで構成されたトイ・プラットフォーム。テレビゲーム機のように、カートリッジ(ゲームタイトル)をトイオ コンソールに差し込むと、さまざまなゲームを楽しめたり、遊びのルールを変えられたりするものだ。



「子供の頃『自分たちが作ったモノが動き回ったらいいのになぁ』って思ったことがありますよね? そんな、自分の頭の中だけで想像していた世界を現実の世界で再現して、さらに複数人で手を動かしながら、リアルな共有体験ができるおもちゃを作ろうというのがtoioの狙いなんです」

まるで、自分自身がtoioのターゲットユーザーであるかのように、うれしそうに説明する田中さん。

たとえば、ゲームタイトルのひとつ『トイオ・コレクション』を、コンソールに差し込むと、5種類のゲームが楽しめる。その中の「クラフトファイター」は、相撲のように思い思いにカスタマイズしたふたつのキューブをぶつけ合いながら、土俵に見立てた線から相手キューブを押し出したり、倒したりするシンプルな遊びだ。白く四角いキューブのままでも遊べるけれど、キューブに、えんぴつや定規、消しゴム、レゴなどを組み合わせて戦わせると、もっと強くなるかもしれない。

「自分なりに工夫して、負けたり勝ったりといった結果が出て、そこでまたひらめいて、また改良してみる‥…そんなサイクルができれば、どんどんチャレンジしたいという気持ちになると思うんですよ」

子供の頃、メンコを2枚重ねて重くしたり、ミニ四駆で勝てるように改造を繰り返したような経験はあるはず。与えられたモノでそのまま遊ぶのではなく、創意工夫をしながら楽しめる。それがtoioなのだ。



夢中で遊んでいたら、“学び”があるおもちゃ



発売当初は『トイオ・コレクション』と『工作生物 ゲズンロイド』との2タイトルが用意されている。トイオ・コレクションは、前述した相撲ゲーム「クラフトファイター」のほか、シューティングゲームやパズルゲームなど5種類の遊びが楽しめる内容だ。

一方の、工作生物 ゲズンロイドは、NHK Eテレの番組『ピタゴラスイッチ』で知られるクリエイター集団・ユーフラテスとのコラボで生まれたタイトル。

「ゲズンロイドは、自分の工作物が生き物になって動き出すんですよ。ゲームとは違って、絵本のようにロボットを動かして遊ぶタイトルで、工作して遊ぶっていう、スマートフォンやパソコンでは体験できないことが楽しめます」



田中さんがトイオの開発で重視しているのは、「子供たちに触って(工作して)もらうこと」。コントローラーをリング状にし、片手で扱えるようにしたのも、そうした狙いからだ。

「どんどん工夫してもらいたい。キューブに載せるモノを触ってもらいたいんです。だから、あまり握りしめずに使えるコントローラーにしたいと思って、この形にしたんですよ」

片手で扱えるから、操作していても、もう片方の手をキューブに伸ばしやすいというわけだ。



“知育玩具”として見られがちなtoioだけど、開発する上では、あくまで子供たちがどれだけ楽しめるかに力点を置いているという。

「何か分からないけど触って作ってみたら学びがあって、夢中になって遊びたくなるようなタイトルが、これから続々と増えていきますよ」

既存のおもちゃとは違って、子供たちに新たな体験を通じて発想力を育てられるtoio。話を聞いていると、オトナも子供にかえって遊びたい気分になってくるから不思議だ。



ソニー『toio』

価格:オープン 予想実勢価格:2万円前後

2017年12月発売予定

text河原塚英信

photo木村利美