画像提供:マイナビニュース

写真拡大

●4つのワキガになりやすい人の傾向

汗をかくと同時に気になるのが、その臭い。特に現代人は臭いに敏感であると言われている。気温的にはこれから汗をかかなくなる季節になっていくものの、まったく汗をかかないというわけではない。そこで今回は汗と臭いの関係性について、東京女子医科大学皮膚科教授・講座主任の川島眞医師にうかがった。

○汗自体に臭いはない

「汗はもともと無臭なのですが、毛穴に常在している細菌により汗に含まれている脂質やタンパク質が分解されると、臭気を発する物質がつくられます。それが『ワキガ』(腋臭症)や『加齢臭』の臭いの元となっているのです。くさい臭いを封じるには、まずは汗を止めることが先決」と川島医師は話す。

汗は汗腺という皮膚の真皮の部分に存在する組織でつくられており、エクリン汗腺とアポクリン汗腺の2種がある。汗自体に臭いはないが、アポクリン汗腺でつくられる汗が毛穴に常在している細菌と交わると、汗に含まれている脂質やタンパク質が分解され、臭気を発する。これがいわゆるワキガや加齢臭の原因となる。

ワキガは体臭の中でも特に「くさい臭い」の代名詞的存在。ワキガを発症するアポクリン汗腺は思春期のころから活発になるが、実はワキガになりやすい人となりにくい人がいるのはご存じだろうか。

以下にワキガになりやすい人の特徴をまとめたので参考にしてみてほしい。

親子や家族内でワキガを発症している人……遺伝的要素が深く関係しているため、家族内でワキガを発症しているとその率は高くなる。

耳あかが湿っている……外耳道にはアポクリン汗腺があり、「耳あかが湿っている=ワキガになりやすい」という報告がある。韓国では「ワキガ症の約65%が湿性の耳あかである」とする研究データが発表されているとのこと。

汗をかいてもそのままにしている人……汗は常在菌と交わることで悪臭をもたらすため、汗をかいてもそのままにしておけば菌の宝庫となってしまう。

臭いや刺激の強い食事が好きな人……例えば、にんにくやニラなどの香りの強い食材が体内で消化されずにいると、香気成分として汗と一緒に排出されるケースもある。

●自宅でできるワキガの対処法

それでは、くさい臭いを無くすには、どのような対処法があるのだろうか。ワキガの程度にもよるが、大事なことは

■わき汗を減らすこと

■汗腺のある部分を清潔に保つこと

の2点。手軽にできる対処法としては以下の3つがある。

抗菌剤入りアイテムの使用

わきの下を清潔に保ち、細菌の繁殖を防ぐ

香りの強い食材やアルコールを控える

「汗をかいたらこまめに洗う」「エチケットシートやデオドラントアイテムでわきを拭く」といった習慣を心がけ、細菌の繁殖を抑えよう。最近のデオドラントアイテムは、汗そのものを抑制したり雑菌を除去したりと、高い機能を備えている。シャツのわきじみを防ぐ「わき汗パッド」などを併用して、わき汗や臭いを封じるという手もありだろう。

また、香辛料や香菜などの香りの強い食材やアルコールなどを控えるだけでも効果が出るケースがあるので、食生活を見直してみるのもよいだろう。

○それでもわきが臭う人の対処法

毎日の生活習慣を見直してもワキガが治らないという場合は、ボトックス注射や汗腺除去などの外科的治療も選択肢に入れていいかもしれない。

ボトックス注射は「しわ治療」として知られているが、A型ボツリヌス毒素製剤は神経の末端からのアセチルコリンの放出を防ぎ、神経から汗腺への情報伝達を遮断することで発汗を抑制する。くさい臭いの元となる汗を出さないという手段だ。

このほかに「神経ブロック」「レーザー治療」「内服療法」「精神心理療法」などを併用して治療する方法が増えてるとのこと。汗や臭いで悩んでいる人は一度、専門医に診てもらうといいだろう。

からだエイジング