結論から先にうまく言うために必要なこととは?(写真:maroke / PIXTA)

話の結論が出てこない……。

「結論ファースト」。この言葉を聞いたことがある人は少なくないでしょう。

何かを話すときは、まず結論から述べること。それは多くの人がわかっています。ただ、わかってはいても、ついついプロセスの話が長くなったり、無駄な内容が多かったり、言いたいことが相手に伝わらないことはよくあります。

たとえば、上司から突然、「今月の営業目標は達成できそうか?」と聞かれたケース。

上司:「今月の営業目標は達成できそうか?」

部下:「今月の営業目標ですか? そうですね〜、いま攻めているA社があるんですが〜、あそこの大口契約が取れればギリギリ達成できそうな気がするんですけど〜、もしそこを逃すと結構厳しい状況でして……、目標達成率は7割というところでしょうか……」

このケースの結論は、「目標達成率は7割」ということです。上司もそこがわかったほうがアドバイスしやすいはずです。しかし、なかなかスパッと結論が出てこないことが多いです。

特に悪い報告をするケースはそうです。

これはなぜでしょうか?

拙著『10秒でズバッと伝わる話し方』でも解説していますが、結論から述べる「やり方」をきちんと学んでいないことに原因があると考えられます。

結論ファーストを実施するには?

いくつか方法があると思いますが、「ズバリ発想法」をご紹介したいと思います。

「ズバリ発想法」とは何か? それは、「ズバリ何?」と質問されると、ズバリ答えてしまうという脳機能を使う手法です。

理解を深めるために、まずは質問します。

「あなたの特長を3つ教えてください」

(30秒……シンキングタイム)

どうでしょう。3つ出てきましたでしょうか?

たとえば、〔世襪ぁ↓▲灰潺絅縫院璽轡腑鵑得意、お酒を飲むのが好き、

何でも構いませんので3つ用意してください。

そして、さらに質問します。

「あなたの特長は、『ズバリ』何ですか?」

ズバリお答えください。

どうでしょうか? 

何か出てきましたでしょうか?

いきなり「あなたの特長は?」と質問されたら答えに困るかもしれませんが、「あなたの特長は『ズバリ』何?」と聞かれると、先ほど挙げた

,箸砲く明るい、▲灰潺絅縫院璽轡腑鵑得意、お酒を飲むのが好き

の中から1つ選んで、「お酒を飲むのが好きなところ」など、何かしら1つ答えるのではないでしょうか? 「ズバリ何?」と聞かれてしまうと、数ある答えの中から1つ選び出してしまうという。これをズバリ発想法といいます。

本当に言いたいことを瞬間的に表面に表すメソッド

もう1つやってみましょう。

「あなたの将来の夢は何ですか?」

たとえば、’収2000万円稼ぐこと、▲魯錺い吠盟颪鮖つこと、世界中を旅して回ること、て本を代表する起業家になること、ノ梢討某瓦ら感謝できる人間になること……。

いくつもあるかもしれませんが、先ほどと同じく、「あなたの将来の夢は『ズバリ』何ですか?」と聞かれれば、いちばんかなえたい夢がズバリ出てくるのではないでしょうか?

(例)「あなたの夢はズバリ何ですか?」→ 両親に心から感謝できる人間になることです。

「ズバリ?」と聞かれるとズバリ答えたくなる、この心理を利用して本当に言いたいことを瞬間的に表面に表すメソッドです。

「あなたがやってみたい趣味は『ズバリ』何ですか?」

やってみたい趣味はたくさんあるかもしれません。しかし、「ズバリ?」と聞かれると、「ズバリ、将棋です」とか、「ズバリ、読書です」など、余分なワードをすべてカットして、いちばん言いたいことがズバッと出てくるはずです

ズバリ発想法は、自己紹介にも使えます。もし、あなたが1分間の自己紹介を求められたら、どんなお話をするでしょうか? 伝わらない人は、家族の話、趣味の話、仕事の話など、ダラダラと話します。結果、何も記憶に残りません。しかし、印象に残る人は、1分間、ずっと1つに絞って話します。

たとえば、

「私の名前は〇〇です。今日は私の趣味の話をしたいと思います。私は将棋が大好きです。1日に10局ほど将棋を指します。暇さえあれば将棋倶楽部で将棋を指しています。おかげさまで今年で75歳になりますが、本当に頭が冴えて、気力も十分で、とっても元気です。仲間も増えて毎日楽しいです。最近は、年齢問わず若い方ともよく将棋を指しますので、気持ちも若くなりました。いつも20歳ほど若く見られます(笑)」

と、ズバリ「将棋」というテーマに絞って話をします。いろいろな話をするよりも、1つに絞って1分の自己紹介をしたほうが印象に残ります

ズバリ発想法はプレゼンテーションにも生かせます。当スクールでは、プレゼンの指導もよく行いますが、たとえばパワーポイントを40枚見せていただいた場合、必ず最後にこう聞きます。

「◯◯さんがこのパワーポイントで伝えたかったことは、『ズバリ』何ですか?」

「ズバリと言われると難しいですが〜」「いくつかあってですね〜」など、あいまいな返答が返ってくるプレゼンは、だいたいその時点で失敗しています言いたいことがありすぎて相手に伝わらないのです

最も伝えたいことを伝えるために


よいプレゼンというのは、資料が何枚あっても「ズバリこれです!!」という明確な柱があるのです。

ですので、プレゼン資料を作ったら、必ず自分に、「このプレゼンテーションでいちばん伝えたいことはズバリ何?」と質問してみてください。きっとプレゼンのケースでもすばらしい結論ファーストを身に付けることができるはずです。

本日お伝えした方法は、急に話を振られても、ズバッと結論が言える、「結論ファースト」という手法です。

会議で突然意見を求められたとき、いきなり上司に報告を求められたとき、何か急に振られたら、(いつも話の冒頭に「ズバリ」と言っていてはおかしいので、ズバリは自分に投げかける心の声として)、「(ズバリ……心の声)私はこう思います!」と結論から話してみる。きっと最も伝えたいことがスッと出てくるはずです。