米アップルがこの9月に発表した新デザインの「iPhone X(テン)」は、予約受付が始まるのが10月27日。そして出荷が始まるのは11月3日。

 つまり、まだ誰もがこの最新モデルを手にしていないという状況だが、海外メディアは、アップルがすでに、ディスプレーが折り曲げられる、まったく新しいデザインのiPhoneを開発していると伝えている。

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LG、iPhone向け部品開発の作業部会設置

 そして、そのディスプレーの量産が始まるのは2020年。それを搭載するiPhoneは同年にも発売される可能性があると米メディア(米BGR、米アップルインサイダーなど)は伝えている。

 これは、韓国の「ジ・インベスター」が、同じく同国のニュースメディア「ザ・ベル」の記事を引用して伝えたもの。

 それによると、アップルはすでに、 韓国LGエレクトロニクス傘下のLGディスプレーと、新しいタイプのiPhoneの開発で協力し合っている。そのiPhoneは、iPhone Xに用いられているディスプレー同様に、OLED(有機EL)ディスプレーを採用する。

 しかし、その目的はディスプレーの端部分を湾曲させるのではなく、よりOLEDディスプレーの特徴を生かし、本体が折り曲げられるようにすることなのだという。

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 この計画を実現させるため、LGディスプレーでは、すでに作業部会を設置している。また関連会社のLGイノテックでは、リジッドフレキシブル基板を開発するための専門チームを立ち上げていると、ジ・インベスターなどは伝えている。

アップルの懸念はサムスンへの情報流出

 これらの報道によると、アップルのライバルであるサムスン電子は2018年にも、OLEDディスプレーを搭載する、折り曲げられるスマートフォンを市場投入すると見られている。

 しかし、アップルの折り曲げ可能なiPhoneは、それとは異なり、特別なデザインが計画されているという。アップルが具体的にどのようなiPhoneを開発しているのかは今のところ分からない。しかし、2020年モデルのデザインは、非常に特別なもので、それがゆえに、アップルはサムスン電子に技術情報が漏れるのを恐れているという。

長年の関係に終止符か

 iPhone X用のOLEDディスプレーは、サムスン電子の子会社、サムスンディスプレイが供給している。アップルとサムスンはスマートフォン市場で強力なライバル同士という関係。だが、アップルにとって、良質な部品を大量供給してくれるサムスンは不可欠な存在。一方、サムスンにとっても、その部品事業を拡大するために、アップルからの受注が不可欠だ。

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 こうして、両社は敵でもあり友達でもある関係を続けている。しかし、アップルは、技術情報の流出といった問題を懸念しており、サムスンへの依存度を低下させたいとも考えている。アップルが次世代iPhoneの開発に関して、競合サムスンではなく、LGと手を組もうとしているのには、こうした背景があると、海外メディアは伝えている。

筆者:小久保 重信