後半半ばから攻勢に出た日本はFW宮代(11番)らが立て続けにチャンスを掴んだが、ゴールは遠かった。0−0のまま突入したPK戦で屈し、無念の早期敗退。(C)Getty Images

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[U-17W杯]日本 0(3PK5)0 イングランド/10月17日/インド・コルカタ
 
 U-17ワールドカップ・決勝トーナメント1回戦、イングランド対日本の一戦は、文字通りの死闘となった。
 
 前半は完全にイングランドが主導権を握り、日本はそのハイプレッシャーの前になす術がなく、守→攻の切り替えさえままならない。だが、幾度となくアタッキングサードを切り崩されながらもなんとか最後の局面で耐え凌ぎ、得点を与えなかった。
 
 すると後半途中から、森山佳郎監督が「徐々に自分たちのペースになると思っていた」と語った通り、疲弊したイングランドを圧倒するようになる。終盤は極度にオープンな展開となり、互いにビッグチャンスを掴むも決め切れないまま……。大会規定で延長戦は行なわれず、日本はPK戦の末に惜敗を喫した。
 
 英紙『Daily Mail』がイングランド勝利の要因に挙げたのが、試合中とPK戦で披露した守護神カーティス・アンダーソンの好守と、70分過ぎにあった「クーリングブレイク」だ。
 
 酷暑の中で行なわれている今大会は、レフェリーの判断により、前後半ともに半ばを過ぎたところで給水タイムが設けられる。これがクレーリングブレイクだ。この日のコルカタは気温29度、湿度70%、おまけにほぼ無風という過酷な気候条件だった。
 
 同紙は、こう分析している。
 
「コルカタの異常な蒸し暑さは、イングランドの体力を容赦なく奪った。後半の15分を過ぎるとヤングライオンズの勢いは削がれ、日本の鋭い出足の前にタジタジとなった。イングランドは攻撃のアイデアが乏しくなり、逆に日本がペースを掴む。すると、(68分に)タケフサ・クボが鮮やかなドリブルから左足を振り抜き、アンダーソンを脅かした。イングランドはもはや虫の息だったが、その直後のクーリングブレイクが彼らを救うのだ。スティーブ・クーパー(監督)のチームにとっては願ってもないタイミングで、リフレッシュできた彼らは、ふたたび反撃に出るパワーを得た」
 
 日本は一気呵成に攻め立てたかったが、クーリングブレイクも延長戦がないのも大会規定。敵を土俵際まで追い詰めながら一歩及ばず、PK戦で涙を呑んだのである。
 
 まさにイングランドにとっては、「恵みの水」だったというわけだ。