人生を晴れやかなものへと変える生き方。「自分を知る」目的としてマインドフルネスの実践を提唱する荻原順子さん。著書『人生が変わるマインドフルネス』(幻冬舎)より、自分の心と身体の異変に気づく力を育むポイントを見ていきましょう。

「女性らしさ」が育む夫婦円満

生徒さんのカウンセリングをしていると、夫婦関係の相談をよくされます。ほとんどのご夫婦の場合は、揉め事の本質を抽出し、解決する方向へ指導しています。ただ悪因縁で、どうしても離婚しなければならない場合は、別れるようにお伝えするのが私のやり方です。

今は女性も仕事をするようになり、肉体的にも精神的にも、男性に引けを取らないほど強くなってきました。それと同時に、身体が環境に追いつかず、心身に不調をきたしている方も多くいます。

私が問題だと思っているのは、女性の振る舞いについてです。女性としての心構えが本来あるべき姿から離れていっているような気がします。このまま本質からずれると、男性と女性が調和されなくなり、共同生活が難しくなるのではと懸念しています。

時代がどうなろうと、女性には美しい容姿と優しい手がある以上、どんなに女性が社会進出しても、常に優しくご主人を支えていくことは変わりません。その道から外れるからおかしくなるのです。

人間というのは、ひとりではいきいきと生きてはいけません。2人だから強くなっていく……。夫婦の根底には謙虚と感謝がなければ、うまくいくものもいかなくなるのです。どうぞ「女性らしさ」とは何か? を考えてみてください。

男性は苦しんでいても
受け皿がない

多くの男性が今どんなことに悩んでいるのか……。私にはよく分かります。

私のアカデミーでは、インストラクターが初心者クラスを教え、その次に位置するアドバンスクラスは、私が直接指導しています。

1ヶ月に1度、私が担当しているアカデミーとアドバンスの合同クラスがあるのですが、そこで行う「呼吸法のレッスン」に参加した40代の男性がこんなことを言っていました。

「合同クラスで呼吸法を行い帰宅し、夕食をとった後、急に眠気に襲われてそのまま朝まで眠り続けました。海外出張もあり、身体が疲れていたのでしょう。朝起きるとスッキリしていたので、呼吸法を行ったおかげでデトックス効果があったのではないかと思います。

こうしてアカデミーに行くようになってから、身体の状態を意識するようになりました。これまで仕事は気力で挑むタイプでしたが、心と身体を一体化させるようにしています」

この男性は仕事で心身が疲れており、マッサージに行くなど、さまざまなメンテナンスを試してきた方でした。そうして当アカデミーに出会い、ようやく気力体力が回復し、新たなモチベーションが湧いてきたそうです。

特に男性は、若い頃は仕事に没頭しがち。ストレスを抱えすぎるなど間違った生き方を続けていると、40代くらいで影響が出始めてきます。そうして生きてきたものだから、いざ行き詰まりを感じても、どこへ頼ったら良いのか分からなくなるのです。

私は、そういう人を見るたびに、アカデミーで教えている呼吸法(マインドフルネス)を習得すればもっと楽になるのに……と思っています。

「潜在意識」の活用方法

人の意識には「顕在意識」と「潜在意識」があります。

「顕在意識」とは、自分が何を考え、どう感じているのか……把握している部分や自分が理解している能力のことです。「潜在意識」とは、自分が気づいていない欲求、思い、考え、そして未開発の能力や才能のことです。

人の意識は、海に浮かんだ氷山によく例えられます。海面上に現れているのは、全体の3%ほどしかありません。意識でいうと、「顕在意識」にあたります。そして、海面の下には、氷山の97%が沈んでいます。これが「潜在意識」です。

つまり、私たちが日常使っている能力は3%にしか過ぎず、ほとんどの可能性や才能は隠れているのです。もし、残りの97%も使えるようになったらどんなに素晴らしいことでしょう。人間関係においても、相手が必要としていることや、自分が何をすれば良いのかはっきり分かるようになるなんて最高ですよね。

私は「意識」という観点から、講義で教えていることを「書き留めないように」と注意しています。理由として、書き留めたら人に話したくなるからです。習っていると嬉しくなるので、本人は完全に理解できていないのに、他人に話してしまうのです。でも、それではダメ。 しかも、アカデミーでは難しいことも教えますから、うかつに外部の人に言った結果、「そんなのできない」と最初から学びを諦めてしまうので、非常にもったいないのです。

でも一番の理由は、身体で覚えていくことがとても大切だから……。アカデミーを出た途端、大体忘れてしまうものばかり。非常に難しいことを講義しているので、それは仕方ありません。でも、何度も繰り返して「潜在意識」から染み込ませて定着させることが大切なので、忘れてしまってもOKなのです。何度も勉強できるように、当アカデミーでは、2年の学習期間が終了しても、さらにモチベーションを高めたい方にはカリキュラムを学び直せる仕組みも用意しています。同じことを繰り返すことで、ようやく自分の癖に気づけることを知ってほしいです。

自身が主宰している学校でマインドフルネスを指導している著者。本書では、彼女が教えている生徒とのエピソードや荻原さんが思う「マインドフルネスの本質」を学ぶことができます。「人生がうまくいかないなぁ」と思っている人や、マイナス思考で毎日疲れているという人におすすめの一冊です。