試合展開よりも難解?サガン鳥栖が行った「謎解き」企画がおもしろい

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Jリーグ開催当日のスタジアムでは試合以外にも様々なイベントが行われている。

試合の日において一番重要なことは、もちろん試合。プレーに結果に一喜一憂することはサッカー観戦の醍醐味だ。

一方で、チーム状態や勝負は水物。いい時期があれば悪い時期もあり、いい試合があれば悪い試合もある。サポーターにとって応援するチームが負けるのはいつでもツラいものだが、常に勝ち続けることは相当な戦力差がない限り難しい。

そうしたなかで、Jリーグの各クラブは、“プラスアルファ”の部分でもサポーター(相手チームも含む)に楽しんでもらおうと、試合当日に様々な企画を実施している。

Qolyではそういった取り組みに、より一層注目!今回は、サガン鳥栖が先週末の10月15日(日)のホームゲームで行った企画を現場で体験してきた。

あいにくの雨模様となったこの日だが、ベストアメニティスタジアムには1万5千人近い観客が詰めかけた。

なにせ対戦相手はセレッソ大阪。山口蛍、杉本健勇の現役日本代表に加え清武弘嗣や柿谷曜一朗など、いってみればスター軍団である。しかも先日のYBCルヴァンカップ準決勝ではガンバ大阪とのダービーを制し、初の決勝進出を果たした。

そんな強敵が相手となれば自然と試合に対する気持ちが昂るのだが、キックオフの3時間前にも関わらずスタジアムには熱気を帯びた一角があった。

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当日券の売り場のそばに集まった人々。彼らが参加していたのは、「謎解き宝探し」というイベントだ。

ルールはシンプルで、謎を解きながらそれをヒントにして宝を見つけ出す参加型のイベント。

こう書くと子どもの遊びのような感じだが、昨今は大人も子どもも楽しめるイベントして、観光地やテーマパーク、ショッピングモールなどで開催され人気となっている。

今回、その謎解きゲームが、サガン鳥栖のホームであるベストアメニティスタジアムで行われた。

こちらが参加キット。参加費(※前売りで一般500円、小中高生300円)を支払うと購入することができる。

この中に書かれた「ウィントスの謎」「ケンタロウの謎」「サガンの謎」を解きそれぞれ指定された場所へいくと、中央にある天球の暗号を解読するヒントが手に入る。それを読み解くことで宝箱の場所がわかるという流れだ。

ちなみに、ウィントスはサガン鳥栖のマスコット、ケンタロウはこの企画に協力した「らいふ薬局」のマスコットである。その名前を使うことでさりげなくスポンサーのことが分かるのも良い。

さっそく一つ目、「ウィントスの謎」を解いてみた。まよいを捨てて導き出された答えは…えすえるかんばんちかく?

探索エリアMAPを見ると、「268号機関車」という場所が。ここに違いない!

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行ってみるとそこにあったのは、国鉄230形蒸気機関車。

九州最古の駅の一つである鳥栖駅は交通の要所として知られ、かつて隣接地に鳥栖機関区という車両基地も存在していた。

実はベストアメニティスタジアムが建っているのはその鳥栖機関区があった場所。そして268号は鳥栖機関区を最後に廃車された車両で、鳥栖駅とスタジアムの間に静態保存されているのである。

この辺りに天球のヒントがあるはず…。

あった!

このように、普段はあまり気にかけないモニュメントなどいろいろ知ることができる点も謎解きゲームの楽しみの一つだ。スタジアムはサポーターにとってとても大切な場所であり、その歴史を知ることは、鳥栖をホームとするサガンを知ることでもある。

Jクラブが行うイベントとしては非常に有意義だといえるだろう。

そんなこんなで筆者も謎解きゲームを楽しんだのだが、天球の暗号解読でつまずき、結局宝箱を見つけることができなかった…。他の参加者も謎解きにかなり頭をひねらせたようで、宝箱に書かれたキーワードを報告しに来た参加者はその表情に達成感が満ちていた。ちなみに、やはり親子で挑んだ参加者が多かったようだ。

こうしたイベント以外にも、試合当日のスタジアムには“特別”がいっぱい。試合は残念ながら1-2で鳥栖の敗戦に終わったが、観客は結果だけではなく様々なモノ・コトを携えて帰路に着いた。

これが、Jリーグの日常。

なかなか表立って取り上げられることが少ないこうした取り組みについて、Qolyでは今後積極的にお届けしていきたい。