今夏にバイエルン入りしたハメスだが、状況は思わしくない。冬にも新天地を求めるか。(C)Getty Images

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 今夏に大きな期待を背負ってバイエルン入りしたハメス・ロドリゲスだが、わずか半年で新天地を求める可能性が浮上している。
 
 コロンビア代表のファンタジスタは得点王に輝いたブラジル・ワールドカップ後に、モナコからレアル・マドリーへ移籍。1年目は主力として活躍したが、以降の2シーズンはベンチを温める機会が増える。今夏は恩師カルロ・アンチェロッティの存在が決め手となり、バイエルンに2年レンタルで加入した。
 
 しかし、怪我で出遅れたこともあって、8〜9月の公式戦スタメンはわずか3試合。しかも9月27日にはアンチェロッティ監督が成績不振と主力との軋轢を理由に解任され、大きな後ろ盾も失った。
 
 ウィリー・サミョール暫定監督とユップ・ハインケス新監督が指揮を執った直近2試合は、いずれも90分間をベンチで過ごした。来夏にはロシア・ワールドカップも控えるだけに、このままバックアッパーとして過ごすのはハメスにとって得策ではない。
 
 そんなコロンビア代表MFの今冬移籍の可能性を報じたのが、スペインの『ドン・バロン』誌だ。同誌が新天地候補に挙げたのは、MLSのオーランド・シティとニューヨーク・シティ。前者は元ブラジル代表MFのカカ、後者は元イタリア代表MFのアンドレア・ピルロが今年限りで退団するため、ハメスは彼らに代わるスタープレーヤーとして見込まれているという。
 
 また、『カルチョメルカート』などイタリア・メディアによると、ミラン、ユベントス、インテルなどのイタリア勢も1月の獲得に向けて調査を開始した模様。3クラブともパリSGやマンチェスター・Uなどとともに、夏にも引き抜きを狙っていただけに、このチャンスに再び動き出す可能性は小さくない。
 
 現在はレンタル中の身だけに、マドリー復帰という選択肢はもちろんある。しかし、中盤の攻撃的位置はイスコとマルコ・アセンシオがさらに成長し、新戦力ダニ・セバジョスも数少ない出場機会でポテンシャルの大きさを見せているだけに、仮にレンタルバックしても居場所はないだろう。
 
 よって現時点の選択肢は、バイエルンで出番を得るために戦い続けるか、MLSかイタリアに新天地を求めるかのいずれかだ。ハメスは今冬にいかなる決断を下すのか。注目が集まる。