元吹奏楽っ子(担当:Euphonium)の音楽好きharakoが、大人になってから、改めて音楽の楽しみ方を見つける連載です。第10回目は、アメリカのホワイトハウスで演奏をした経歴をもつ、トランペット奏者ニール・ストルネイカーさんに、音色チェックについて教えていただきました!

音色作りは、リラックスが一番!

【大人の音楽LOVER】vol. 10

harako 元ホワイトハウスで演奏していた経歴を持つ、トランペット奏者ニールさんですが、音色作りに役立つ日々の練習方法はありますか?

ニールさん こちらは、私が音色をチェックするために作った楽譜です。トランペット用にBで書かれていますが、移調することで他の楽器にも使えるウォーミングアップになりますよ。よかったら、日々の練習で使ってみてください。

練習する時のコツは、吹きっぱなしにせずに「演奏休憩演奏休憩」と休みながらゆっくり行うことです。あまりにも多く演奏してしまう方がいますが、すごく疲れて逆効果。ゆっくり、休みながら行うことが大切です。

【Neilオリジナル譜】 ウォームアップ

〈7 ステップ〉1.ゆっくり!2.演奏したぶんだけ、休む。3.音程を正しくキープ。4.歌うように。5.呼吸を落ち着かせて、音を安定させる。6.さまざまなダイナミクスで。やわらかく始めたり音量を上げたり。または、柔らかく仕上げたりして繰り返す。7.柔らかく始めて、柔らかく仕上げる。

【Neilオリジナル譜】 ウォームアップ

ニールさん 音色のチェックに役立つ楽譜を、もうひとつご紹介します。この練習では、音の移り変わりを意識しながら、深い呼吸を感じることが大切です。

〈7 ステップ〉1.ゆっくりと。2.快適に初めの音を鳴らす。3.高い音を、大きく吹いてみる。4.低い音を、大きく吹いてみる。5.音程を正しく捉えながら、気持ちを落ち着かせて音色を聴く。6.ピアノや他の楽器で音程を確認/イントネーションをチェック。7.安定した呼吸を感じて、音の中心に焦点を当てる。

【Neilオリジナル譜】 ウォームアップ

ニールさん 最後のウォームアップ方法は、これです。音の移り変わりをスムーズになるまで、丁寧にこなしてみてください。

〈4 STEP〉1.ゆっくりと。2.音程と音色を、正確に。3.音の移り変わりをスムーズに。4.落ち着かせて、次のフレーズにうつる。

太極拳や気功が好きだという、ニールさん。朝起きたら、まず体と呼吸をほぐしながら、楽器のウォームアップに取り組むのが日課だそうです。ぜひ、このデイリー練習譜を使って、音色チェックをしてみてくださいね!

今回の音楽LOVERは……

ニール・ストルネイカーさんトランペット奏者

音楽を、ひと言で表すと?「Life」

独学でトランペットを始め、22歳〜27歳までアメリカ大統領のいるホワイトハウスで音楽隊として演奏する。その後、喉頭癌により4度の手術を繰り返し、生死をさまよう。ドクターストップがかかったり、手術後に音が全く出なくなったりと紆余曲折を乗り越え、なお演奏を続けているトランペッターである。

ニールさん 人は、「癌になるなんて最悪だ!」と言います。ある程度までは、確かにそうかもしれないです。わたしは、1991年(最初の癌)以来、たくさんのツラいことやイヤなことを経験してきました。今でも毎回、食事の度に難儀します。 でも、そういったことを含め、癌の経験は、私にとって新しい扉を開いてくれました。 人生を違った目で見ることが、できるようになったからです。

癌治療で闘病中だった頃を振り返ると(そんなに振り返ったりしませんが)、それ以降に新しく開かれた道のことばかり思い浮かび、あまり痛みの記憶はありません。 わたしは、癌の経験があったから、より深い成功ができると思います。