チューハイとサワーの違いって?

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みなさんは、チューハイとサワーの違いをご存知だろうか。一般的にはほぼ同じ意味で使われているが、厳密にはどう違うのだろう? 「教えて!goo」でも「チューハイとサワーの違い?」と疑問の声が寄せられていた。そこで今回は、バーテンダーアーティストの増田タカノリさんに、チューハイとサワーの違いから、それぞれの語源と歴史について教えてもらったので紹介したい。

■チューハイとサワーの違い

まずは、チューハイとサワーの違いをずばり聞いた。

「チューハイは、蒸留酒を別の飲料で割った低アルコール飲料とされます。元々『焼酎ハイボール』の略称であり、現在では焼酎ベースではないチューハイやハイボールや炭酸水割りではないチューハイも数多く見られるため、より広範なアルコール飲料を指すようになっています。一方のサワーは、蒸留酒(スピリッツ)にレモン柑橘類などの酸味のあるジュース類と砂糖などの甘みのある成分を混合したカクテルの一種です」(増田さん)

お酒に詳しくない筆者のような人のために、よりかいつまんで説明すると、チューハイは元々『焼酎で割ったお酒』という意味合いが強いようだ。

一方のサワーは、蒸留酒(スピリッツ)を柑橘類など、酸味のある果汁で割ったカクテルの一種という意味合いが強いという。

■チューハイの語源と歴史

さらに両者の違いの理解を深めるべく、チューハイの語源と歴史を紐解いてもらった。

「チューハイの語源は、焼酎の『酎(チュー)』と、ハイボールの『ハイ』を組み合わせたものです。元々は正式名称『焼酎ハイボール』と呼ばれ、それが『チューハイ』とされていましたが、法律上の規定などがあるわけではなく、焼酎やウォッカなど無色で香りのないスピリッツをベースに、果汁などを加えて炭酸で割った飲み物のことを呼ぶようになっています。ただし、現在ではウーロンハイなどの『○○ハイ』などの炭酸で割らないスタイルや、バーボンウイスキーをベースにした無色でないバーボンハイなども登場し、『チューハイ』は以前とはずいぶん様変わりし、時代によって変化をしている飲みものと言えます」(増田さん)

変化を柔軟に受け入れ変遷してきたことがよく分かる。

「歴史的には諸説ありますが、現在の『チューハイ』のスタイルが定番化したのは、昭和40年代に居酒屋チェーンが出現したことによると言われています」(増田さん)

居酒屋チェーンが広まり、今ではなくてはならい一杯へと成長した。

■サワーの語源と歴史

では、一方のサワーの語源と歴史はどうなっているのか。

「サワーの語源は、英語でサワー=sour:酸っぱいで、蒸留酒(スピリッツ)をベースに、レモン柑橘類などの酸味のある果汁と、砂糖など甘みのある成分を加えて作るカクテルのスタイルに、ソーダを加えた飲み物を、日本では『サワー』と呼んでいます。ただし、本来のカクテル業界での『サワー』とはソーダ水を使わないのが原則でしたが、日本を含め海外でもソーダ水やシャンパンを使う処方もみられるようになり、やはり『サワー』も時代や地域によって変化していると言えます。歴史的には、大正時代のバーの出現とカクテル文化とともに日本に定着したとされています」(増田さん)

素人目には、その区別がなかなか難しいが、本来のチューハイとサワーの違いを理解しながら、流行のお酒を追えると、よりお酒の楽しみが広がりそうである。ぜひ酒席のネタにしてみてはいかがだろうか。

■専門家プロフィール:増田タカノリ
アメリカラスベガス最高峰フレアバーテンダー世界大会招待選手。国内コンテスト多数優勝。内閣総理大臣来賓、海外セレブや海外アンバサダー招待パーティーにショーバーテンダーとしてステージ出演。日本一最多資格保持の出張バーテンダー、ケータリングバーテンダー、テレビメディア出演、タレント演技指導、ライター、バーテンダーモデル、大会審査員、世界各国でのパフォーマンスなど、バーテンダーとして様々な分野へ活動を行っている唯一無二の人物。

柚木深つばさ(Yukimi Tsubasa)