ビョークが「デンマーク出身の映画監督」からのセクハラ被害を告白
■ハリウッドの男性陣も声を挙げる――ウディ・アレンは擁護?タランティーノは「しばらく時間がほしい」
また男性こそが立ち上がるべきだという声も多くの男性俳優たちから挙がっている。ワインスタイン・カンパニーが手掛けた『ブルーバレンタイン』に出演しているライアン・ゴズリングは、「ハーヴェイ・ワインスタインと僕も仕事をしてきたが、このセクシャルハラスメントという酷い出来事を見過ごしていた自分に失望している」「本当の責任が果たされ、変化が起きる時まで男性は女性と立ち上がり、共にあるべきだ」とTwitterに投稿した。
またアンバー・タンブリンがSNSで公開したクエンティン・タランティーノのメッセージには「25年間の友人だったワインスタインについて明らかになったことに、ショックを受け、心を痛めている。僕の痛みや感情、怒り、思い出を整理するのにあと数日間必要だ。そうしたらこのことについて公に話す」と記されている。
Bjorkやアンジェリーナ・ジョリーなど、自立して強いイメージのある女性も権力を持った男性を前に性的な嫌がらせを受けていたことはショッキングな事実だ。自分の身に起きたこのような出来事を公にするのは、想像もつかない勇気を要するだろう。だからこそ1人の告発が伝播し、他の女性たちを動かしたのかもしれない。だがこれだけ多くの女性が被害に遭い、それが長らく黙殺されてきたことを考えると、ワインスタインの一件も氷山の一角に過ぎないのではと思わされる(事実ワインスタインの事件を発端に、ベン・アフレックによる過去のセクハラ行為が発覚)。誰か1人をスケープゴートにして罰し、ことを鎮静化させるのではなく、この一件がエンタメ業界全体が性差別の問題に真摯に取り組む契機となってほしい。男性中心の業界でかき消されてきた声なき声に、今こそ光が当たることを願う。