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もくじ

ー CLS、3代目に 同社「孤高」と表現
ー 3代目CLSのテクニカル・ハイライト
ー 内装、大幅改善 「やりすぎ」も
ー 新型CLS 走らせてみると?

CLS、3代目に 同社「孤高」と表現

4ドアクーペといえるCLSは、メルセデス・ベンツのモデルラインナップにおいて、EクラスとSクラスの間に存在するモデルである。来年発売される予定の新型で、3世代目となるCLSは、今まで以上に開発コンセプトを明確にしたクルマでもある。

この新型4ドアクーペは、11月に開催されるロサンゼルス・モーターショーで公開される予定。MRA後輪駆動プラットフォームはEクラスと共有するが、エンジン、ドライバー・アシスタンス・システム、他のインテリア・オプション(例えば、ふたつのスクリーンを持つ「ワイドスクリーン・コックピット」システム)は、Sクラスと同じものだ。

メーカーのエンジニアによると、3世代目のCLSは、先代の2台と明確な関連性を訴求しているといい、エクステリアデザインに関しては、独特のスポーティなキャラクターを更に推し進めたという。

それがどのように達成されたかを探るために、AUTOCARはこの度、ノース・ヨークシャーで、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのプロトタイプの助手席に試乗することを許された。

試乗時、大方のメカニカルな開発は終了していて、主にソフトウェア等のセッティングのためのファインチューニングが行われていた。

試乗車の内外装には偽装が施されているが、垣間見える姿から、大幅な改良が施されていることは明白。スポーティさを更に押し出したデザインから、メーカーは、この新型CLSを「孤高のメルセデス」と呼び胸を張る。

3代目CLSのテクニカル・ハイライト

メルセデス・ベンツは、この新型CLSの開発に際して興味深い挑戦を試みた。同一車種による、性質が異なるふたつの顧客ベースへのアプローチである。

ひとつは、ダイナミックであるが、ラグジュアリーな4ドアクーペを求める層。そして、もう一方(特に中国における)は、ラグジュアリーカーにダイナミックな4ドアクーペのスタイルを求める層である。

CLSの標準モデルには、直列6気筒のディーゼルとガソリンエンジンが搭載される。ディーゼルには、285ps仕様と340ps仕様が用意される。ガソリンエンジンは48V電気モーターを搭載し、367psを発生する(いわゆるマイルドハイブリッド)。

直列4気筒のディーゼルエンジンとマイルドハイブリッドガソリンエンジンも用意され、それぞれ244psと299psを発生する。

さらに電気モーター付きのガソリンエンジンを搭載する、435ps仕様のAMGバージョンは後に追加される予定である。

ガソリンエンジンに付く48V電気モーターは、自動スターターとしての役割も担い、必要に応じてガソリンの燃焼をカットし、効率性を最大限に高める。一方で、ダイナミックモード選択時には、エクストラの20psで、加速を後押しする。

CLSの標準サスペンションは通常のコイル・スプリングであるが、「エア・ボディコントロール・シャシー」を選べば、可変コイル・サスペンション、またはエア・サスペンションを選ぶことができる。

これらは、Eクラスと共通であるが、CLS向けにスポーティなドライビングを意識した味付けがされている。ホイールは、18インチが標準で、19インチと20インチがオプションで用意される。

インテリアについても触れておこう。

内装、大幅改善 「やりすぎ」も

新型CLSのインテリアは大幅に改良されている。

コントロールパネルは、Eクラスと共有するものの、マルチカラーLEDを伴う、「タービン」デザインのエアベントが目新しい。

助手席から眺めると、このクルマがスタイルを重視する層に向けて開発されたことがよくわかる。しかし、そのシート自体はサポートにも優れる。キャラクターがよりダイナミックな方向に振られていることがわかると同時に、「見かけ倒し」ではないことが判明した。

同モデル史上初めてとなる3人掛けリアシート中央の座席は、市場の要請によるものである。しかし、それは子ども用と割り切るべきで、つまりその座席のコンフォート性はあまり芳しくない。

Sクラスから移植された、オプションで装備できるワイドスクリーン・コックピット・システムは、インテリアにハイテクな雰囲気を呼び込む。マルチカラーLEDを装った新しい形状のエアベントなど、新導入の数々がさらに華を添える。

加えて、若干やり過ぎ感がある機能に思えるが、「エナジャイジング・コンフォート」コントロールは、エアコン、オーディオ、マッサージ機能、そして室内ライトを統合的にコントロールし、車内でリラックスできる空間を造り出すとメルセデスは主張する。新型CLSでは、設定次第で多彩な演出が可能なのである。

AMGスタイリングパックも後に追加される予定だ。

新型CLS 走らせてみると?

われわれの試乗はノース・ヨークシャーの、路面の荒れたワインディングで行われ、このクルマの助手席はその状況に上手く対応していた。

最初に試乗したのは、367ps仕様の電気モーター付きのガソリンエンジン搭載車で、エアサスペンションに20インチのホールを組みあわせていた。

エアサスペンションは、Eクラスからの移植であるが、CLSのためにチューンされており、大きなギャップを通過した時でも、瞬時に外部からの入力を収束させていた。

ドライブモード別のキャラクターも鮮明。エコモードでは、必要に応じてガソリンエンジンを停止し、シームレスに48V電気モーターが駆動を取って代わる。

電気モーター駆動時の静粛性は、特筆すべき点である。しかし一旦、スポーツまたは、スポーツ+モードを選択すれば、エンジンのサウンドが復活し、シャシーも強固になる。

今回の試乗から、新型CLSにおいても、ダイナミズムを併せ持つ、強力なクルーザーという主張は正当に継承されたといっていい。しかし、運転席に乗るまでは、その結論は一旦保留にしておこう。

新型CLSは、来年の発売予定である。