マハレズ(右)の同点ゴールを呼び込んだスリマニ(左)。このアルジェリア代表コンビがレスターに勝点をもたらした。 (C) Getty Images

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 現地時間10月16日、レスターのキングパワー・スタジアムで、プレミアリーグ8節のレスター対WBAが行なわれた。
 
 今シーズンのプレミアリーグでいまだ1勝しか挙げられておらず、降格圏の18位に沈むレスターは、この日も4-4-2システムを採用。2トップはケレチ・イヘアナチョと、エースのジェイミー・ヴァーディーが形成。注目の日本代表FW岡崎慎司はベンチスタートとなった。
 
 試合は立ち上がりから中央でせめぎ合う一進一退の攻防戦の様相を呈す。そのなかで両チームとも中盤の守備がはまったこともあり、ボールを敵陣へと効率よく運ぶことができずに目立ったシーンもないまま時間が経過していった。
 
 ホームのレスターは徐々にボール支配率を高めて主導権こそ握ったが、自陣を固めるWBA守備陣を打開する術を見出せず……。両チームの枠内シュート本数が1本だけと決定的な場面がほとんど生まれないまま、前半はスコアレスで折り返した。
 
 迎えた後半も主導権を握ったレスターは、48分にハリー・マグワイア、51分にリャド・マハレズが、それぞれ相手ゴールを脅かすシュートを見舞うなど、前半以上に積極的な動きを見せた。
 
 しかし、攻め込まれたことで一転してギアを上げたWBAが、ワンチャンスをものにして試合の均衡を破る。63分、敵ゴール前で得たFKをナセル・シャドリが直接沈めたのだ。
 
 ビハインドを背負ったレスターは、先手を取ったWBAが、より守備に重きを置いたことも影響し、後半の立ち上がりとは打って変わって効果的な攻撃を展開できないもどかしい時間帯が続いた。
 
 これを見兼ねたレスターベンチは、74分にベン・チルウェルとイスラム・スリマニをピッチに送り出し、布陣を3-4-1-2に変更するテコ入れを行なった。そしてこの施策が実る。
 
 80分、左サイドを攻め上がったチルウェルからのクロスボールをファーサイドでスリマニが落とし、これをマハレズが豪快にゴールネットへ突き刺した。
 
 このアルジェリア代表MFの値千金の同点弾で会場のムードが一気に高まる。その後押しを受けたホームチームは一気に攻勢を強め、アウェーチームを自陣に釘付けにした。
 
 しかし、失点後の84分にベテランCBのガレス・マコーリーを入れて勝点1でも持ち帰ろうとするWBAの堅牢は厚く、終盤に猛攻を仕掛けたレスターも勝ち越しには至らず。試合は結局、1-1のドローで決着となった。
 
 何とか追いつき勝点を手にしたレスターだが、プレミアリーグでは6戦連続未勝利と降格圏からの脱出は叶わなかった。この苦境からいち早く抜け出すべく、敵地に乗り込む次節のスウォンジー戦では勝利したいところだ。