イラク北部の油田都市キルクーク南郊で、クルド人治安部隊ペシュメルガの拠点に向かうイラク軍部隊(2017年10月15日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(更新)イラク軍は16日、クルド自治政府が実効支配する北部の油田都市キルクーク(Kirkuk)内の最大の軍事基地を掌握したと発表した。イラク軍は同日、キルクーク近郊の複数の道路や施設を掌握したことも明らかにしていた。キルクークの「治安を回復する」作戦は進展しつつあるとしている。

 イラク軍の統合作戦本部によると、キルクーク北西部にあるK1軍事基地を「対テロ部隊」が掌握。同国のフアード・マスーム(Fuad Masum)大統領を支持する政党「クルド愛国同盟(PUK)」に忠誠を誓うクルド人治安部隊ペシュメルガ(Peshmerga)の部隊が撤退したことを受けて、イラク軍が同基地を手中に収めることができたという。

 K1軍事基地は2003年に米軍が設置したもので、イラク軍第12師団の本部が置かれていた。

 ペシュメルガは、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」との戦闘の末にキルクークの軍事施設や油田を実効支配。さらにその奪還を目指すイラク軍による作戦の第1目標が、この基地だった。

 同作戦本部は先に、中央政府軍がキルクークの南西に位置する橋2か所と道路2本、工業地区の他、天然ガス施設、発電所と石油精製施設、警察署などを掌握したと明かしていた。

 キルクーク周辺では、クルド自治政府が先月25日にイラクからの独立の是非を問う住民投票を強行したことを受け、緊張が高まっていた。

 イラク軍はペシュメルガがISとの戦闘の末に実効支配しているキルクークの油田と軍事施設の奪還を目指している。中央政府が「大規模な作戦」を開始すると発表した後、16日未明に市南部で両勢力が交戦していた。
【翻訳編集】AFPBB News