内野彩華ママ

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 こんにちは、内野彩華(うちのあやか)です。

 新宿・歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗経営する、年商10億円の歌舞伎町の女社長。そんな私が野心の大切さを説く、この連載。第5回は「安定思考もれっきとした欲望」というお話です。

◆バブル崩壊で倒産した父の会社

 私は現在39歳で、中学2年生のとき、バブルが崩壊しました。地元・広島県のメイン産業マツダは不況になり、リストラされた人がたくさんいました。

 実家は自営業だったので、そのあおりを受け、父の会社も倒産しました。

 バブルの頃は不動産の価値がどんどん上がり、不動産を担保に銀行から多額のお金を借りていました。しかし、バブル崩壊で不動産の価値が下がり、銀行からお金を引き上げられ、会社がまわらなくなったのです。

 そんな家は当時、たくさんありました。

 思春期にそういう悲惨な経験をした今の35〜45歳の人たちは、バブル時代を謳歌した世代の人たちに言わせると「安定思考で冒険をしない、つまらない世代」だそうです。

 さらに、私たちより若い35歳以下の人たちは、バブルを謳歌した人たちから見ると、「性欲がうすくて、もう男女の交際すらしたくなくなった人たち」とまで言われています。

 が、本当はそうではありません。

 性欲や男女交際に関する欲望の強さが、世代に寄って変わるわけはありません。今と昔で表現の仕方が違うだけです。

 若い世代になるほど、より現実的、合理的で、ドライに物事を考える人たちが多くなったのです。そういう点で、彼らは冷静な判断が常に求められる社長やリーダーにむしろ向いていると私は思います。

◆「日々の生活を安定させたい!」

 話は戻りますが、安定志向の私たちは、就職のとき、民間企業より公務員を希望する人が多く、公務員試験や資格試験を受ける人たちがたくさんいました。

 かくいう私も、大学時代は資格を取るために奮闘していました。しかし、結果的に今、役に立っている資格は1つもありません。「女が働くためには手に職をつけなければ!」と、もがいていたのです。

 そんな安定志向、石橋を叩いて渡る私たちの世代は、職人のように堅実にコツコツと働いて稼いで、まずは日々の生活費を確保したいと考えます。

 仕事、趣味、男女の交際、友達との交際など、まず最低限必要のお金と時間を確保してから、やっと遊ぶことを考えます。不必要な「遊び」にお金や時間を、むやみやたらと割くのは好きではありません。

 私自身も、会社を経営するなかで、新規事業への投資など、急にお金が必要になるときがあるので、むやみに散財しません。

 洋服にも持ち物にも根本的に興味がないので、必要最低限以外は、機能的な服を見つけてきてはその服を繰り返し着ています。料理が作れないので、食事はオール外食ですが、グルメではありませんので、どこのお店に行くかは基本、一緒に行く人におまかせです。

 友達も少ないので、だいたい仕事関係の人と行きます。暇な時はだいたい家でゴロゴロしています。

 お酒も飲めないのでホストクラブにもいきませし、カラオケは歌いますが、店にあるので、イライラすると、店で1人カラオケをしています。

 運転できないので車も持っていませんし、家は職場に近いところに住んでいて、賃貸です。株などの投資もしますが、配当狙いの投資で危ない賭けはしません。

 年配の人ほど、私のことを「ケチ!」「つまらない!」「何が楽しくて生きてるの?」と言いますが、「日々の生活を安定させたい!」という思いこそ、れっきとした強い欲望です。

 歌舞伎町にいらっしゃる男性も、「安定志向」と「危ないのが大好き」に、真っ二つに分かれます。