米国バージニア州の母親が、ディスカウントスーパーでの心温まる体験をFacebookに投稿。2日でシェア数3000を超え、海外メディアも取り上げるなど話題になっている。

買うのをあきらめた母親

子育て中の母親Erin Bennettさん(写真)はその日、2人の子を連れて地元のディスカウントスーパー「Target」に来ていた。

生活必需品や、子供と夫に必要なものをカートに入れた後、彼女は、自分のためにアロマキャンドル(パンプキンスパイスキャンドル)と化粧品をカートに加えた。必要とはいえないささやかな贅沢だ。

ところがレジで所持金が足りないと分かり、アロマキャンドルと化粧品を戻さなければならなくなった。

「割引クーポンがあるから大丈夫と思っていたんですが、計算が合わなかったんです」と、彼女は海外メディアに話している。

後ろに並んでいた男性がお金を払う

その時、彼女の後ろに並んでいた初老の男性が、「キャンドルと化粧品の代金を払おう」と申し出た。そして、遠慮する彼女に構わず払ってしまった。

「その彼とは、列に並んでいる間に二言三言話していました。彼の買うものが1つだったのに、私のカートは一杯で、2人の子供もうるさくしていたので迷惑だろうと思っていたんです。まさか彼がそんなことを言うとは思っていませんでした」とBennettさんは言う。

このことが嬉しくて「スーパーを出る時に涙が出た」とFacebookには記されている。

産後うつの心が癒された

小さな善意を見せたこの男性が知らなかったことがある。Bennettさんには4人の子供がいて、2番目の子供が7カ月のときに産後うつと診断されていた。医者からは「少しでもいいから、自分にとって楽しい時間を作りなさい」と言われていた。

「私はアロマの香りが大好きなんです。香りに包まれている時が一番楽しい。気持が明るくなってくるんです」彼女はこう言う。アロマキャンドルは彼女にとって特別なものだったのだ。

「彼は、その時連れていた2人の子以外に、全部で4人の子供を私が育てているのを知らなかった。私が産後うつになっていることも知らなかった。気持を明るくするためのアロマキャンドルを使っているのも知らなかった」

「でも彼は、私を一人の人間として見てくれた。子連れで大量の買い物をする迷惑なママとしてでなく、一人の人間として見てくれた」

「そして私がキャンドルを戻そうとした時、『あなたはそれを買うだけのことをとしている』と言ってくれた」

彼女はもう1度お礼を言うために、この男性をSNSで探しているそうだ。海外メディアの取材で「見つかりましたか?」と訊かれ、こう答えている。

「まだ見つかりません。きっとSNSをやらない人なのか、あるいは本物の天使なのかも知れません」