【メーカー直撃】大容量バッテリーでもスマホが1日持たないのはなぜ?

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どんどん高性能になっていくスマートフォンでも、今まで変わらず叫ばれ続けているのが「バッテリー問題」です。かつては「3日もつ!」「超大容量!」などといった過激なウリ文句(最近は自粛傾向)とともに売り出されていたポイントです。でも、実際にバッテリーに満足している人は少ないのではないでしょうか? その秘密を探っていきたいと思います。


「同じ容量でも持ちは変わる」
ことが前回調査では判明


前回の調査では、「発熱量によってバッテリーのもちが変わる」ことがわかり、同じバッテリー容量でも端末によってバッテリー残量に差がありました。しかも、大容量端末も使い方次第では3日どころか、3時間で残り13%までバッテリーが減るという事態が判明! スペックには載っていない発熱値がバッテリーのもちに影響を与えるという結果になりました。


「バッテリーのもち」と「発熱」
今回の検証で相関関係を確信!


そこで、改めて最新スマホ6機種で検証。初期設定で30分の動画撮影後、本体の発熱をサーモメーターを使って測定。バッテリー持ちについては100%の状態からYouTubeを3時間連続再生し、残量バッテリーを計測しました。



本体温度とバッテリー残量を分析してみると、このような結果に。



※発熱・バッテリー残量は3時間動画再生後に計測

やはり本体温度が高いスマホほど、バッテリー残量が少ないことがわかりました。



バッテリー持ちの悪い高温な機種は、サーモグラフィーでもご覧のとおり! これはまさに、発熱が関係しているといえそうです。


再認識した「発熱」について
メーカーを直撃しました


そこで、今回の検証結果で再認識した「スマホが3時間でバッテリー切れになる理由=発熱」について、スマートフォンメーカーとバッテリーメーカーの2社を直撃しました。



実際に使うとバッテリーは1日ももちません! メーカーさん、どうして??


[メーカーへの質問 魯丱奪謄蝓爾函嵌熱」って関係あるんですか?


バッテリーメーカー回答:「熱が一定量を超えると、充電速度にも影響を及ぼします」
発熱は電流や電圧、また、抵抗や(充電)時間と関係があります。電流や電圧が大きくなるほど、時間が経つにつれて理論上、発生する熱量は大きくなっていきます。熱が一定量を超えると、充電スピードなどにも影響を及ぼすかと思います。

スマートフォンメーカー回答:「高温だから電池が減るという直接的な因果関係はない」
端末が高熱になることの原因として消費電流量が多いことが考えられるので、ある程度の傾向としてはいえるかもしれません。ただ、高温だからこそ電池が減るという直接的な因果関係にあるわけではなく、放熱設計など他の要素もあり得るため、高熱の端末がすべて電池もちが悪いとはいえないと思います。

2社の回答は異なるものでしたが、スマートフォンメーカーも「あくまである程度の傾向としてということで」と一部を認めていることにより、完全には否定していないと捉えられます。よって、両社ともに「発熱の原因として消費電力の高さというものはあり得る」という見解が得られたとみてよいでしょう。

かつ、検証結果でその差が出ていることを総合的に判断すると、やはりバッテリーの「消費効率」と「発熱」の関連性は高いといえそうです。


バッテリーに関する素朴な疑問も
メーカーさんに聞いてみました


この際だから、「バッテリーのことで他にも気になっていることをまとめて聞いちゃえ!」とばかりに、メーカーさんを質問攻めに。バッテリーに関する素朴な疑問についても、尋ねてみました。


[メーカーへの質問◆禄偲澱罎頬楝里熱々! これって大丈夫?


スマートフォンメーカー回答:「熱が一定量を超えると、充電スピードも遅くなります」
発熱は電流・抵抗・(充電)時間・電圧の兼ね合いによるもの。(計算式で表すと、W(熱量)=電流×電流×時間×抵抗=電圧×電圧/抵抗×時間だそうです)充電中は抵抗の働きによって熱が発生します。また上記の計算式の通り、電流や電圧が大きくなるほど、時間が経つにつれて理論上、発生する熱量は大きくなっていきます。熱が一定量を超えると、充電スピードが制御されるため遅くなります。

充電中にスマホが高温になることって、よくありますよね。そうなると、充電スピードももちろん遅くなるとは思っていましたが、やはり想像どおり。スマホが高温になったときは、充電が遅くなることを認識しておきましょう。


[メーカーへの質問]充電中のスマホの使用はよくない?


スマートフォンメーカー回答:「パフォーマンスが悪くなるので、控えてください」
充電中のスマートフォン利用は熱の発生を助長する原因になります。端末が熱を持った状態だと、バッテリーの劣化を早まったり、パフォーマンスも悪くなるので充電中の使用は控えることをお勧めします。

この質問も想定どおりではありました。「バッテリーの劣化が早まったり、パフォーマンスも悪くなる」とメーカーさんがいうのだから、間違いありません。今後はしっかり守るようにします。


[メーカーへの質問ぁ禄偲鼎80%位の方がバッテリー寿命にはいい?


スマートフォンメーカー回答:「満充電も少ないのも問題です。充電量を調整する工夫を」
満充電はバッテリー素材の化学反応が活発なため、劣化をまねく原因になります。ただし、充電%が少ないと使用時間も短くなるというマイナスポイントもあります。毎日のスマートフォンの使い方に合わせて、充電量を調整するのも工夫の一つです。

充電量についての質問は、意外な答えが返ってきて驚きました。少ないと使用時間が短くなるので問題外ですが、「満充電でも劣化を招く原因になる」とは、正直知りませんでした。充電量を毎日調節するのは面倒ですが、大体どのくらい使っているかぐらいは把握できそうです。自分の使い方に合わせて、充電量の調整をしてみましょう。


[メーカーへの質問ァ禄偲鉄偉燦紊發弔覆っぱなしはダメ?


スマートフォンメーカー回答:「満充電になったら、なるべく早く外しましょう」
端末が満充電されると、充電器やチャージャーは充電をストップします。数時間程度ですぐに急激な劣化を引き起こすわけではありませんが、長期間ずっと繋いだままだとバッテリーの劣化を招くため、満充電になったら充電器からなるべく早く外すという心がけが大切です。

ひとたび考えればわかるような質問でしたが、丁寧にお答えいただき感謝です。ずっとつなげたままは「やっぱりよくない」とのこと。バッテリーのことを考えて、速やかに外すように心がけたいものですね。



以上、スマホバッテリーについての調査記事でした。「大容量バッテリー」というのは、ユーザーへの関心度が強いポイント。かつてほど、誇大広告気味なPRは減ってきましたが、それでも実際のバッテリー持ちとは関係なく、「電池持ちます!」と言われることもまだあります。数字のスペックだけに惑わされずに、慎重なスマホを選びを心がけましょう。


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