東京スカパラダイスオーケストラのライブに、細美武士が飛び入り参加!/(C)SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2017/Photo by 古溪一道

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8月25日〜27日の3日間、山梨・山中湖交流プラザ きららにて開催された野外ロックフェスティバル「SWEET LOVE SHOWER 2017」。8月25日に行われた初日の、フェス中盤の模様をリポートする。

【写真を見る】NAMBA69のライブでは、“レジェンド”難波章浩が観客の上に寝そべり演奏!/(C)SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2017/Photo by 岸田哲平

■ 04 Limited Sazabys

まだまだ暑さが続く中、Mt.FUJI STAGEに姿を見せたのは04 Limited Sazabys。サウンドチェックではASIAN KUNG-FU GENERATIONの曲を演奏して見せるなど、スタート前から詰め掛けた観客たちを喜ばせる。

入場規制寸前の人だかりの中、メンバーが再びステージに。GEN(Vo/Ba)は、「SWEET LOVE SHOWER、準備できてる? 04 Limited Sazabysが、スイートでラブリーな音楽をシャワーみたいに浴びさせるんでよろしく!」と宣言。

さらにRYU-TA(Gt)が観客とコール&レスポンスを繰り広げた後、ライブは「Chicken race」からスタート。

「Warp」では、夏らしい爽やかで疾走感のあるサウンドを展開し、GENが「皆さんのテンションをもう一段階高めに来ました! もっと強く、もっと高く!」とあおり立てると、それに呼応するように観客のボルテージが上がっていく。

さらに、「皆さんが通り雨に負けないように、この曲を送ります! ポツリ、ポツリ、ポツリ!」という言葉から「drops」へ。サビでの「オーライオーライオーライ♪」というコール&レスポンスもバッチリと決まり、メンバーも笑顔をのぞかせる。

MCでは、GENが「ことしも帰ってくることができました04 Limited Sazabysです。3年目なんで帰ってきた感がハンパじゃないです。受け入れてくれてありがとう。ちなみに俺たち山中湖で合宿してるんで、さっきの『drops』って曲もそこで作ったんです。もう産地直送、地産地消!」と、同フェスへの思いを告白。

続けて「今日はお仲間と言える先輩たちがたくさんいて。もうヤバいよね? さっきSiMのMAH君が『後ろの人アリンコみたいで見えない』みたいなこと言ってたけど、MAH君と俺の視力一緒にすんなって! 俺めっちゃ視力あるからね!」(GEN)と、ステージ後方までしっかりと見えていることをアピールし、観客からは大きな歓声が上がった。

そして「いつも以上に気合い入ったライブやるんで、皆さんもカッコ良くいてください! ダイブしてもいいと思うけど、するんだったらセキュリティーのお兄さんにぶん殴られるくらいの気持ちでやってください!」という“禁断の”あおりから、「monolith」へなだれ込む。

「fiction」では、ステージ前方でわれ先にとダイブする観客が続出。後方でも小さなサークルを作りサークルモッシュに興じる集団が現れるなど、フロアはある種カオスな状況となりつつも、ライブは一層熱を帯びていく。

「mahoroba」を挟んで、「me?」では観客の手拍子が巻き起こるなど、それまでとは違うまったりとしたサウンドに。そんな中でも、RYU-TAは「ラブシャいけるか〜! お〜い、こんだけ人おるんやったら、もっともっといけるんちゃうんか〜!」と要求するなど、観客を盛り上げる。

ライブも終盤に差しかかる中、「今日は日常の嫌なこととかみんな忘れて、何も考えなくていいからただ音楽を感じてほしいんです。なので、新曲持ってきました! 自分っていうものが分かんなくなってる皆さん、自分自身に生まれ変われ!」(GEN)という熱い言葉から、最新曲「Squall」を披露。

そして「最高にいい時間をありがとうございます! 来年またこの場所で会いましょう! みんなでこの最高のフェス守っていきましょう!」という言葉から、ラストは「Buster call」。だが、GENは「違うんだよ、みんなむっちゃ笑顔じゃん。いいんだけど、俺が求めてるのはそうじゃないんだよ」と、観客の盛り上がりに不満顔。

続けて「死に物狂いのぶつかり合いが見たいんだよ。これじゃやれないな〜。やれんの!? かかってこれんの!?」というGENの言葉に応えて、前方はすさまじいモッシュ&ダイブの応酬に発展。大盛り上がりの中ライブは終了した。

■ 東京スカパラダイスオーケストラ

LAKESIDE STAGEには、東京スカパラダイスオーケストラが登場。GAMO(Ts)の「We are 東京スカパラダイスオーケストラ!」というアピールから、あいさつ代わりの「Paradise Has No Border-short-」でライブをスタート。CM曲としても話題のナンバーに、観客からも早速大きな歓声が上がる。

谷中敦(Bs)の短いMCの後、すぐさま「DOWN BEAT STOMP」へ。長いキャリアを誇る彼らのライブでは定番となっている曲だけあって、メンバーの「Oi!」コールにも観客はしっかりと応えていく。

続けて、谷中の「久しぶりの曲やります!」という言葉と共に披露されたのは「Diamond In Your Heart」。谷中に呼び込まれる形で、この曲でボーカルを務めた細見武士(MONOEYESほか)がスペシャルゲストとして登場! 

思わぬゲストに観客が続々と前方へ駆け出す中、北原雅彦(Tb)や加藤隆志(Gt)が情熱的なソロで観客を沸かせた。

MCでは、谷中が「ラブシャは8年ぶりになります。いつもスカパラのフェスと日程がかぶってて出られなかったんだけど、8年ぶりに出られて本当にうれしい! ありがとう!」と語り、久々の出演に感慨もひとしおの様子。

さらに「人の心の中には、音楽でしか洗い流せない部分があると思う。今日は思う存分、洗い流してくれ! 戦うように楽しんでくれ!」と、谷中の決めぜりふが飛び出したところで、谷中と加藤のボーカルで「Pride of Lions」を。

その後、おもむろに前へ出てきたNARGO(Tp)がソロでピアニカを披露すると、勝手知ったるファンは次の展開への期待から大歓声。そこから満を持して「SKA ME CRAZY」へとなだれ込む。北原がトロンボーンを演奏しながら回転するおなじみのパフォーマンスに、観客からは喝采が沸き起こった。

沖祐市(Key)の情熱的なアコーディオン演奏で始まった「ペトラーズ」では、普段黙々と演奏するイメージの川上つよし(Ba)が観客をあおる場面も。大森はじめ(Per)も演奏そっちのけであおっていくなど、メンバー一丸となって観客を楽しませていく。

「たとえ道なき道でも、信じた道を行こうぜ!」という谷中の言葉から披露された「道なき道、反骨の。」では、谷中が声をからしながら熱唱して見せ、観客からは惜しみない拍手が贈られた。

そして、谷中は「最後の曲の前に、この谷中のお願いを聞いてください! 全員両手を挙げろ! それを広げて肩を組め!」と観客へ要求。幾重にも重なった人の“線”がフロアに形成される中、披露されたのは「All Good Ska is One」。観客が肩を組みながら左右に揺れるピースフルな光景に、メンバーも満足げな表情を浮かべていた。

ライブは「ありがとうラブシャ! we can do it! 最高の時間だったありがとう!」という谷中の言葉で大団円。最後は「この後も思いっきり楽しんでくれよな! 今度会うときまで元気でね!」(谷中)というメッセージで締めくくった。

■ DATS

山中湖の湖畔に佇む小さなステージ・WATERFRONT STAGEにはDATSが登場。ことし6月に待望のデビューアルバムをリリースし、FUJI ROCK FESTIVALを筆頭に数多くの夏フェスに出演していた話題のニューカマーを一目見ようと、ステージには多くの観客が詰め掛けた。

オープニングナンバーは「Amazon」。PCやサンプラーなどを駆使したエレクトロかつキレのあるビートで、夕暮れどきの湖畔を踊らせていく。その音に釣られるように、カヌーなどを楽しんでいた人々も、ステージの方へ集まってくる。

「あらためましてDATSです。今日は30分しかないけど、その30分が忘れられない時間になるよう頑張ります」という、杉本亘(Vo)の真摯なあいさつから、披露されたのは「Mobile」。

クールなトラックながらも、杉本は観客へ盛んに手拍子を要求するなど盛り上げていく。音数は決して多くはないものの、クラブサウンドとも親和性の高いビートで、後方で立ち見をしていた観客たちは存分に体を揺らし始める。

続く「Netflicks」では、先ほどまでと比較してポップなサウンドを展開。ここまでサンプラーなどを操作していた杉本は、ステージ前方へ踊り出てハンドマイクで歌い出す。ついには斜面に腰掛ける観客のもとへ歩み寄り、ヒップホップ的にあおり立てていく。

その後、杉本は「今日は、みんなとセッションしたいと思います。皆さん手拍子をください」と語り掛け、その場で観客の手拍子をサンプリング。さらに、おのおのが刻んだリズムでトライバルなビートを形成する中、杉本が水を張ったフロアタムを一心不乱にたたくパフォーマンスを見せると、観客からは大きな歓声が上がった。

「Run」では、ガムランなどアジア的なサウンドをサンプリングしつつ、まるでヘッドバンギングでもできそうな縦ノリなサウンドを展開。また、早川知輝(Gt)がここぞとばかりに豪快なエフェクトをかけていく場面も。さまざまな要素を盛り込みながらも、根底にあるスタイリッシュな佇まいは変わらず、観客を心地よく踊らせていった。

最後は「大自然に囲まれて演奏できてすごくうれしいです。自然がなければ生きていけないし、リスナーがいないと生きていけないので、誰のおかげで今ここに立てているのか、かみ締めながら演奏したいと思います」という杉本の言葉から「Candy Girl」を。軽快な四つ打ちサウンドで、爽やかにフロアを揺らしていった。

■ NANBA69

FOREST STAGEに多くの“ヘッズ”が詰め掛ける中、現れたのはNAMBA69。言わずと知れた伝説のバンド・Hi-STANDARDのベーシストとしても精力的に活動する難波章浩(Vo/Ba)が、自身のバンドで再び“ラブシャ”に参戦した。

ライブは「THE WIND OF CHANGE」からスタート。持ち前のメロディックパンクで、冒頭から否応なしに盛り上げていく。そこから「LOOK UP IN THE SKY」へとなだれ込み、ステージ前方は観客たちの暴れっぷりで早くも砂煙が上がりだす。

「LET IT ROCK」を挟んでの「SUMMERTIME」では、それまでのタイトかつ性急な演奏から打って変わって、パワーポップ的なサウンドを展開。「派手に盛り上がるだけが“メロコア”ではない」と言わんばかりに、サウンドの懐の深さを再認識させる。

続く「MANIAC」では、再び性急なサウンドで“メロコア”のハードコアな部分を体現。難波やko-hey(Gt)からのあおりに応える形で、前方でサークルモッシュが巻き起こるなど、盛り上がりは一段と激しさを増していく。

ライブも終盤に差し掛かる中、披露されたのは「カントリーロード」の日本語カバー。かつてHi-STANDARDも英語詞でカバーしていた楽曲だけに、観客のボルテージは最高潮に。大合唱に発展するなど、変わらぬアンセムぶりを見せつけた。

MCでは、難波が「みんなパンクロック好きだよね? ある意味今日は、パンクロック代表のつもりで来てるから」と宣言。そして「よっしゃ、もう俺そっち行くわ」と、突然客席に降り、観客と触れ合っていく。さらには観客に支えられながら彼らの頭上に立ち上がる場面も。

ko-heyらバンドメンバーが「難波さん、これどうやって始めたらいいですか?」と困惑する中、難波は「ごめん、セキュリティーの皆さん、俺倒れるわ。倒れちゃっていいですか?」といたってマイペース。そのまま観客の頭上で寝そべりながら「PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT」を演奏し始める。

「俺どうなってるか分かんねえな。スゲえ気持ちいいなこれ」と、難波が観客の上の“寝心地”を満喫する中、ko-heyは「(BRAHMANの)TOSHI-LOWさんより怖くないから、どんどん上がって来いよおまえら!」と呼び掛け、どんどんダイバーが飛んでくる事態に。ある意味カオスな状況を、難波は文字通り観客と一体になって楽しんでいた。

「1分もそこに立てなかった。悔しいね。TOSHI-LOWはすごいね。体幹鍛えてきます」と、リベンジを期する難波は、「俺たち普段はライブハウスでもっとタイトなライブやってるから、もし機会があったらまたライブハウスにも遊びに来てよ! 最後の曲、今日はみんながヒーローです!」と呼び掛け、ラストに「HEROES」を披露。

「move or die、終わりか?もっと来いよ!」と、最後まで観客の盛り上がりを引き出した難波は、演奏後観客の頭上を全力で泳いで見せるなど、“パンク界のヒーロー”としてフロアを大いに沸かせた。