「ノーアイデア」でも自信満々に話す方法

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■独創的なアイデアを話し合うのは「時間のムダ」

誰もが、人前で堂々と話せるようになりたいと考えるもの。どうしてもアイデアがひねり出せない、自分でも話す内容が薄いと思っているときでも、自信満々に話すことができないだろうか――そう考えたことがある人も多いでしょう。上役に説明をしなければいけない会議の席、また部下に質問を投げかけられたときなど、時にアイデアがなくても乗り越えなくてはいけないシチュエーションがあります。

では、どうすればノーアイデアでも堂々と意見を述べられるのでしょうか。

まず、そもそも本当に「いいアイデア」と言えるものは、ほとんどない、という認識を持つことから始めましょう。アイデアには新規性や独創性は大切ですが、それだけでは他人に伝えられるものにはなりません。説得性を加えることで、他人が納得できるアイデアになります。

もっと直接的に言えば、自分だけではなく、上司や部下、クライアントに「いいアイデアだ」と思わせるには、自分のオリジナリティではなく、「権威付け」されている必要があります。

たとえば新商品について、先行する大手企業はこうしている。類似するあのヒット商品と同じポイントがある。新聞やテレビで話題だ。そんな納得する理由や、売れる根拠がある。それが、会社が求める「いいアイデア」なのです。

■上司を納得させるデータで武装する

そう考えると、自分がユニークなアイデアを持っていることは、大して価値はないとも言えます。アイデアには、何より根拠が求められています。オリジナリティがない、ノーアイデアだ、と悩んでも仕方がありません。それよりも、上司を納得させるデータで武装することを優先すべきです。例を挙げると、

・権威ある人の言葉を引用する
・新聞やテレビ、公共機関や大学のデータを引用する
・事前に入手した、社長や役人などの意見をそのまま発表する
・カタカナ語を駆使する
・外国の事例を出して、成功事例です、と紹介する

といった方法があります。もちろん、「考え抜いた結果生まれた独創的なアイデアこそ価値がある」という意見もわかります。しかし、そんなアイデアを会議やプレゼンで堂々と話したところで、時間のムダ。「斬新さを求めている」と上司や取引先はえてして言うものですが、実際はそのアイデアを採用する覚悟を、誰も持っていません。

■「君はどう思う?」、「君にはちょっと早い」

部下から質問や提案を受けたときを想定してみましょう。

しどろもどろになっては権威も落ち、舐められてしまいます。ここは、ノーアイデアでも堂々と「君はどう思う?」と聞き返すのが最善の手。あたかも自分には含みがあるように見せて、「相手に考えさせる」ようにするのです。

また、「君にはちょっと早い」と言っておく手もあります。そう言った後にきちんと調べて、考えたうえでメールや手紙などまとまった形で伝えるのです。すると、「自分に考える時間をくれたばかりでなく、きちんとフォローまでしてくれた」と相手を感激させることもできます。

(個性心理學研究所所長 弦本 將裕 構成=伊藤達也)