北朝鮮と中国の密輸業者がタッグを組んで、スケソウダラの大規模密輸を企んでいる。

中国のデイリーNK対北朝鮮情報筋によると、中国でも北朝鮮でも海産物の小規模な密輸の動きが感知されているが、同時にかなり大きな規模の密輸も計画されているとのことだ。

密輸の話が度々持ち上がるのは、中朝両国の業者が禁輸令で苦境に追い込まれているからだ。

吉林省延辺朝鮮族自治州の延吉の市場では、今年初めまで1匹8元(約136円)で売られていたスケソウダラだが、中国商務省が8月に北朝鮮産の海産物の輸入を禁止する通達を出してから大幅に値上がりし、今では15元(約255円)とほぼ倍の値段となっている。

韓国人観光客が多く訪れる市場では、北朝鮮産スケソウダラは人気商品だった。しかし、禁輸令で商品が入荷しなくなり、売り上げは大幅に減っている。

今でも儲けることができているのは、禁輸令施行前に大量の北朝鮮産スケソウダラを買い込んでいた業者だけだ。彼らは品薄になった今、値段を釣り上げて売っているという。

1860年に当時の清国とロシアが結んだ北京条約により、沿海州の領有権がロシアに奪われたことで、中国は日本海へのルートを失ってしまった。この地域から最も近い自国の海は、700キロ以上離れた黄海側の遼寧省丹東や営口などだ。

一方で、中国、北朝鮮、ロシアの3カ国の国境が交わる地点から日本海まではわずか15キロ。北朝鮮の羅先(ラソン)から中国の琿春までは100キロ足らずだ。通関に要する時間や費用を考えてもなお、北朝鮮産の方が安くて新鮮というわけだ。