抜群の投球術でヤンキース打線を翻弄したカイケル【写真:Getty Images】

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エースのカイケルがツーシームとスライダーの合わせ技で10奪三振の快投

 米大リーグはリーグ優勝決定シリーズがスタートした。アストロズのダラス・カイケル投手は絶品のツーシームとスライダーで奪三振ショーを展開。MLB公式ツイッターが「始まりから終わりまで、カイケルは完璧」とツイッターに動画付きで紹介すると、“魔球”に反響が広がっている。

ヤンキースの田中将大投手を上回る快投だった。13日(日本時間14日)のア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)第1戦。1回に先頭打者を空振り三振に打ち取ると、奪三振ショーが“開演”。打者の手元で微妙に変化ツーシームと鋭いスライダーを武器に、ヤンキースの強打者たちのバットが次々と空を切っていく。4回に味方から2点の援護をもらうと、勢いはさらに加速。7回までに10奪三振を奪って無失点でマウンドを降り、2-1の勝利に貢献した。

 メジャーと言えば、160キロを超える速球が醍醐味のひとつだが、カイケルの球速は140キロ台。それでも、「野球は球速じゃない」と言わんばかりに、コースを突いた変化球とのコンビネーションで相手打者を幻惑させた。MLB公式ツイッターは「始まりから終わりまで、カイケルは完璧」と速報し、全10奪三振の模様を収めた動画を公開した。

 MLBの動画紹介サイト「Cut4」でも「ダラス・カイケルがリーグ優勝決定シリーズ第1戦で圧倒的な90マイルの2シームを披露」と29歳左腕の快投を特集している。記事では、「野球ファン、スカウト、フロントオフィスの面々は球速が大好きだ。もし100マイルか100マイル以下のどちらかを選ぶことになれば、100マイルを選ぶだろう」と書き出しつつも、「しかし、2-1でアストロズが勝利したア・リーグ優勝決定シリーズ第1戦で、球速が成功の前提条件ではないことを証明した」とカイケルの投球にスポットライトを当てた。

ヤンキースを沈黙させる快投にMLBも脱帽「彼に剛速球は必要ではなかった」

「髭を蓄えたサウスポーは徹底的にストライクゾーンの低めをつき、7イニングを無失点に抑えた。コーナーに決まる2シームに打者は面食らっていた。2シームだけじゃない。カイケルはスライダーも駆使した。(打者は)スイングを試みても結果は伴わない」

 アストロズのエースは、今季は23試合に登板して14勝5敗だったが、レギュラーシーズンでは2桁奪三振のゲームはゼロ。リーグ優勝決定シリーズの大舞台で最高のパフォーマンスを披露し、MLB公式サイトは「彼に剛速球は必要ではなかった」と記している。

 “奇跡の3連勝”で勝ち上がってきたヤンキースの勢いを止めるには、完璧なまでの奪三振ショーだった。