実験に使われたCG画像(両大学の発表資料から)

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自分の好感度を上げるにはどうしたらよいか、悩んでいる人は多いだろう。そんな人に朗報だ。ただ、うなずくだけで好感度が30〜40%も上がるという実験成果がまとまった。

北海道大学と山形大学の共同チームが知覚心理学専門誌「Perception」(電子版)の2017年9月24日号に発表した。

「うなずき」は「性格もよさそう!」という好印象を

両大学の10月12日付発表資料によると、研究を行なったのは北海道大学の河原純一郎准教授と山形大学の大杉尚之准教授。世界中の多くの国で、同意する場合はうなずき、拒絶する場合は首振りをする動作が用いられている。この人類共通の態度は、相手に自分の気持ちを伝えるうえで重要な役割を果たしていると考えられているが、どの程度効果があるか、実証的に研究されてこなかった。

河原准教授らは、これまでに「お辞儀」の動作が魅力度のアップにつながるという研究を発表している。そこで、単にうなずくだけ、首を横に振るだけといった「お辞儀」以上に単純な動作が印象形成にどのような影響を及ぼすか、実験することにした。

実験では、コンピューターグラフィック(CG)で作成した人物が「うなずく」「首を横に振る」「静止したまま」の短い動画を作った。そして49人の男女にそれぞれの動画の動作の印象(魅力、好ましさ、近づきやすさ)を1〜100段階で評価してもらった。さらに、それぞれの人物の見た目の「好ましさ」と「推測される性格のよさ」についても尋ねた。

その結果、「首を横に振る」動作の評価が一番低かった。「うなずく」動作は、「静止したまま」に比べ、好ましさは約30%以上、近づきやすさは約40%以上高く評価された。さらに、人物の見た目の好ましさと推測される性格のよさについても、特に「性格がよさそう」という評価がぐんと高かったという。

マナー研修やホスピタリティーにも役立つ「うなずき」

この結果から、河原純一郎准教授らは発表資料の中でこうコメントしている。

「評価者の男女の性別にかかわらず、単にうなずくという動作が、相手に近づきやすい印象を与え、ポジティブな評価に結びつくことがわかりました。動作の印象が好感をもたれるだけでなく、性格までよさそうな印象を相手に与えるのです。これは、マナー研修やホスピタリティー教育に役立つ成果です。また、ウエブ上のコミュニティーで用いられるアバターやヒューマノイドロボットの評価などにも役立つと考えられます」

相手にどんな表情で接したらよいか困った時は、うなずいてみてはいかが。